「休むことは悪いことではない」と認識を広めることが大切 どうしたら日本で“働き方改革”は進むのか?

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株式会社ワーク・ライフバランスで働き方改革についてのコンサルティングをされている松久晃士(まつひさこうじ)さんにお話を聞きます。

テーマは「属人化」の解消

世界の有給取得率

―――愛知県が休みを積極的に取るための推進プロジェクトを進めていますが、休みは取りやすくなるのでしょうか。

なるかと思います。社会全体で機運を高めていくということが休みやすい環境作りに繋がります。
現在の日本の有給取得率は約60%となっており、他国と比較するとあまり高い水準ではありません。
これは同僚への影響や迷惑を懸念していることが最大の理由になっています。
こうした中で愛知県の取り組みは社会全体で休むことは悪いことではないという認識を広めることに繋がっていくのではないかと思っております。

―――例えば自分が休んだら業務が完全に停止をしてしまう、滞ってしまうだから休めないという方もいらっしゃるかと思いますが、様々な立場の方が休みを取るように推進することは難しくないのでしょうか。

難しさは当然あると思います、しかし今回のようにみんなで休もうと働きかけることによって、その難しさに気づいたことが最大の発見なのではないかと思います。
これは属人化の解消というテーマになっております。

属人化の解消というのは、その人にしかわからない業務があるという状態、属人的な状態を解消していこうというものになっています。

1人が休んでも困らないようにする、つまり誰が休んでも仕事が回る職場を作ることになるため、強い組織を作る絶好の機会になる。それが休み方改革の捉え方なのではないかと思っております。

子どもが休むことで、先生や保護者の休暇取得の促進にもつながる

―――その内容も含めて改革という言葉に含まれているような気がしますね。
また、今回の制度では子供が学校を休むことができるという制度が目を引きましたが、これについてはどうお考えでしょうか。

ラーケーションについても非常に大きな効果があると思いました。私も小学校一年生の娘がおりますが、彼女が1年生になったときに年間で20日間の有給を、これは家族独自のルールですが、有給を付与しました。家族旅行や自分の体調で休んでいいという余白を彼女に与えたかったからです。

家族でゆっくり過ごすこともできますし、旅先での経験や体験、出会いが子供たちの新たな着想に繋がることや、子供たちが積極的に休むということが先生方や保護者の休暇取得促進にも繋がっていくような効果があるのではないかなと思います。

―――休むことは勿論大切だと思いますが、学校生活を送る上で休むと遅れてしまうことや集団生活の中でも様々な部分で遅れが出てしまうという心配とのバランスはいかがでしょうか。

学業の遅れ以上に心を育むことで、豊かになっていくそんなプラスがあるのではないかと思います。私も出張に子供を連れて行く機会がありますが、地図で見る長崎県とカステラを食べながら全身で感じる長崎県には違いがあるのではないかと思っており、そういったプラスの部分に目を向けていきたいなと思っています。

―――お休みの日に学校ではなく別のところで学んでいると思うと、多くの充実感が生まれますね。
休みは体を休めるだけではなく、学ぶ場という意味でのお休みにもできると我々の考え方も変えていかないといけないかもしれないですね。

学校や生活、職場だけで完結するのではなく外に出ていくことによって、何かに気づき、学び、着想を得て、それが人生の転換点になっていく可能性もあるのだと捉えると休み方改革への捉え方も変わってくるかもしれません。

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