虫歯や歯周病で失われた顎の骨を「歯」から再生 驚きの最新再生医療 脳梗塞などへの応用研究も

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―――この研究が20年近くもされていて、ついに到達したと伺いましたが、一番高かったハードルや難しかったポイントは何でしょうか。

臨床に至るまでに、基礎的な研究や前臨床研究、例えばマウスや犬とかで骨ができるか、安全にできるかというようなことを、事前に調べて安全性を確認した上で、実際の臨床なります。そのために、莫大な書類を書いたり、様々な委員会での審査を受けたりしてから、実際に臨床ができるようになります。
研究と臨床の間は非常に高いハードルがあり、非常に難しくなかなか臨床に進まないのはこのようなことも一つの理由になっているかと思います。

―――理論の確立や技術を確立させることではなく、事務的な手続きの方が実はややこしかったということでしょうか。

事務的な手続きは大変です。実際に研究を行うことも大事ですが、実際に臨床で使わせていただくということに関しては事務的手続きも非常に重要なウェイトを占めていることも否めないかと思います。

―――ちなみにどれくらいの量の書類を書かれたのでしょうか。

900ページとか段階に応じていろいろ書いてきました。

―――この研究は顎の骨以外にも応用はできるのでしょうか。

顎の骨以外にも骨の色々なところに使うことができますし、幹細胞ですので骨以外にも軟骨や神経、筋肉等、多くの細胞に分化することができます。脳梗塞やパーキンソン、せき損(脊髄損傷)に使われるという事も研究段階では進んでいますので、将来的には腫瘍等、色々な骨を再生し、多くの範囲に使っていけるのではないかと考えています。

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