「人間版ETC」で混雑解消へ 大阪発スタートアップが挑む スマホをかざさない次世代ハンズフリーゲート

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イベント会場などで「チケットレス」が普及する中、「見せない」、「かざさない」入場を目指すスタートアップ企業があります。高速道路の料金所をスムーズにしたETCのいわば人間版です。

QRコードの読み取りに手間取る

来場者数が2500万人を超え、大盛況のうちに幕を閉じた大阪・関西万博 。当初、万博が掲げていた「並ばない万博」を実現するため導入されたのが、スマートフォンを利用した入場システムでした 。

しかし、実際の現場では課題も浮き彫りとなりました。入場ゲート前では、来場者がスマートフォンでQRコードを表示するのに手間取ったり、端末がうまく読み込まなかったりといったトラブルが続出。ゲート前は大混雑となり、この課題は会期末まで解決されないままでした 。

ハンズフリー・スマートゲート

この課題に挑むのが、大阪を拠点とするスタートアップ企業「Sinumy(シナミー)」。代表取締役の倉内亮弥氏は、同社が開発した「ハンズフリー・スマートゲート」のプロトタイプを公開しました 。

その仕組みは驚くほどスムーズです。利用者はあらかじめスマートフォンに対応アプリを入れておくだけ。カバンの奥にスマートフォンをしまい、その上に財布などの荷物を重ねて「スマートフォンが全く見えない状態」であっても、そのままゲートを通り抜けるだけでシステムが自動的に端末を認識します 。従来のQRコードやICカードのように、リーダーに端末を「かざす」動作は一切必要ありません 。

倉内さんは「まさに『人間版のETC』を実現するための特許技術(測定とセキュリティ)を保有しており、実現に向けた土台はできている」と自信をのぞかせます 。

シナミーの独自技術

車がゲートを通過するだけで個人を認証し高速道路料金を決済できるETC。あのストレスフリーな体験を歩行者でも実現させようというのです。ゲートとスマートフォンを結ぶのは、スマートフォンの近距離通信機能「ブルートゥース」にあります 。

通常、ブルートゥースは数メートル離れた複数の端末を同時に認識してしまうため、「特定の一人」だけを認識することが困難でした 。しかし、シナミーは複数の受信機を用いて異なる距離から同時に読み取る独自技術で特許を取得。ゲートを通る1人だけを適切に認識できるようにしました。

現在、鉄道の改札では交通系ICカードやQRコードが主流ですが、いずれも「かざす」動作が不可欠です 。一方、シナミーのゲートはブルートゥースで毎分約60人を正確に識別できるため、混雑する駅の改札での利用も想定可能です 。すでに関西・関東の複数の鉄道会社から問い合わせが寄せられています 。

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