キャンプや農業にも活躍 異常気象に備える「My気象台」 

社会 天気 友だち追加

猛暑にゲリラ豪雨、そして厳しい寒さと身の回りで「異常気象」が増えています。その被害を減らすために、今、「My気象台」に注目が集まっています。

ソラテナPro

京都府の南部にある木津川市。伝統野菜「九条ネギ」を栽培する農園では、近年の「異常気象」に悩まされているといいます。

あぐり翔之屋 代表取締役 森上翔太さん:
「最近ゲリラ豪雨とかすごく多くなってきていて、畑が雨降り過ぎて浸かってしまうこともある」

そんな異常気象と戦うために、“新しいアイテム”を導入しました。

森上さん:
「うちで設置している『ソラテナPro』になります。この地域の気象データを観測しています」

九条ネギを栽培

高さ27センチ程度の小さな機械ですが、設置した場所の気温や雨量、風速など7つの気象データを1分ごとに計測できます。いわば“My 気象台”です。予測が立てやすくなったことで、この農園では収穫量が約2割アップしました。

森上さん:
「2022年や2021年よりもこれぐらい温かいから、もう少し生育のスピードが上がるはずだとか、そういう予測は立てやすくなっています」

例えば過去の気温データと比較し、養分や肥料を与える時期や回数を調整するなど作物の生育計画に生かしています。

オムロンとウェザーニューズがタッグを組んで開発

開発したのはセンサー技術のプロ「オムロン」と気象情報のプロ「ウェザーニューズ」です。

オムロン モジュール開発部 児島英明主査:
「中に通信制御基板が入っていて、取得したデータを束ねて1分間隔でクラウドサーバーに飛ばす機能が備わっています」

送られたデータはウェザーニューズのアプリで、即時に見ることができます。

JAXAの試験場で風速67メートルを再現

ウェザーニューズでは2020年に気象センサーを自社開発していましたが、雨量や風速の測定に、上限があり、近年の異常気象には対応できていませんでした。そこで選んだのがセンサー技術に強みをもつ「オムロン」とタッグを組むこと。共同開発することで、計測の上限を大幅に引き上げました。

性能テストはJAXAに協力を依頼。風速67メートルを再現できるJAXAの試験場でテストを繰り返し、風速50メートル以上の暴風雨でも観測可能なセンサーを完成させました。

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