頭痛やめまい、梅雨時に起こる「天気痛」 気圧の変化が影響 血流を良くする耳マッサージで症状緩和

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天気が崩れやすい梅雨。頭痛やめまいなど体の不調を感じたら、それはもしかしたら「天気痛(てんきつう)」かも?

放っておくと症状がエスカレートする可能性も。今回は「梅雨時に要注意の天気痛」について調べました。

天気痛とは

愛知医科大学の客員教授 佐藤純先生に話を聞きました。天気痛は、天気の変化によって起こる体の不調です。頭痛、めまい、肩こりなど人によって症状はさまざまです。

なぜ天気の変化でこのような症状が起きるのか、天気の変化に伴った気圧の変化が関係します。

気圧の変化を感じ取る「内耳」が関係

気圧の変化が関係

私たちの耳の奥にある「内耳」という部分が気圧の変化を感じ取るセンサーのような役割を果たしています。

人によってセンサーの感度は違いますが、この内耳が気圧の変化をストレスだと感じ、それが脳に伝わります。自律神経が乱れることによって、天気痛の症状を引き起こします。

天気痛を感じやすい人の特徴

特に症状を感じやすいのが梅雨の時期。梅雨前線が停滞するところに、低気圧が発生するほか、台風の通過で気圧が急に変動することもあり、症状を感じる人が急増します。実際に佐藤先生の病院では、例年6月から7月にかけて天気痛に関する診療が1.5倍に増えるといいます。

天気痛を感じやすい人の特徴は、佐藤先生によると普段から頭痛・めまいがある人、乗り物酔い・耳鳴りしやすい人、季節の変わり目に体調を崩す人は内耳が敏感なので、天気痛を感じやすいです。

また、佐藤先生のクリニックでは特に30代~40代の相談が多く、患者のおよそ7割が女性となっています。女性はホルモンバランスの変動で体温が上下しやすく、男性よりも自律神経が乱れやすいということなんです。

天気痛の対策方法は「耳マッサージ」

天気痛の対策

症状を放置すると、症状が悪化してしまいます。天気や季節の変わり目に関係なく、1年中症状が出てしまう人もいるため、なるべく早く医師に相談しましょう。

対策としては、規則正しい生活で自律神経を整える、頭痛薬や漢方薬を常備しておくなどの対策のほか、佐藤先生が勧めるのが「耳マッサージ」です。耳の血流が悪いと内耳が気圧の影響を受けやすくなるので、血流を良くするために耳を動かすことが有効なんだそうです。

【天気痛を予防・緩和する耳マッサージ】

1.親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、上・下・横にそれぞれ5秒ずつ引っぱる。
2.耳を横に引っぱりながら後ろ方向に5回ゆっくりと回す。
3.耳を折り曲げて5秒間キープ。
4.手のひらで耳全体を覆い、後ろ方向に円を描くように5回ゆっくりと回す。

5セット行うのが理想です。このマッサージには症状の緩和のほか予防効果もあるので、ぜひ生活の中に取り入れてみてください。

佐藤先生は「自分が意識していなくても、体は天気の影響を受けている可能性がある。不調を感じたら症状とその日の天気を記録して、天気が関係していないか自分で一度確認してほしい」と話していました。

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