国内外の有名ブランドも頼る「従業員21人の小さな織物工場」 どんな糸でも機械で織れるワザに迫る
国内外の有名ブランドも頼る、従業員21人の小さな織物工場が岩手県にあります。どんな糸でも機械で大量に織ることができるというそのワザに迫りました。
注目スタートアップ「ヘラルボニー」が仕掛ける新たな織物アート
障害のある人が描いた絵画のデザインをネクタイやスカーフなどに採用し、商品化してきたスタートアップのヘラルボニー。日本航空が機内用紙コップやアメニティーポーチなどにデザインを採用。注目を集めている企業です。
2026年3月、新たな取り組みを始めました。大胆な色使いと複雑な柄。この立体的な織物アートを再現し、商品化したのです。それが、ヘラルボニーが商品化したクラッチバッグやジレ(ベスト)です。
元になった作品を生み出したのが、岩手県花巻市の障害者施設で暮らす、Yoshikoさんです。通常、生地に使用する糸は4種類から6種類ほどですが、Yoshikoさんは30種類近い糸を使うことで、彼女ならではの大胆な柄を表現しました。
さをり織り作家 Yoshikoさん:
「うまくできた。うれしい」
世界が認めた岩手・花巻の老舗「日本ホームスパン」の技術力
ただ、これだけ複雑な織物は通常、量産はできません。そこでヘラルボニーが協業先に選んだのが、日本ホームスパンという老舗の生地メーカーでした。
ヘラルボニー リテール事業部 福井隆史さん:
「日本ホームスパンの技術がないと、そもそもこの取り組み自体できないですし、可能性ゼロの状態から暗中模索しながらやってきました」
世界のアパレル業界で知る人ぞ知るその会社は、花巻市にありました。1961年創業の日本ホームスパン。従業員は21人の小さな工場です。
ホームスパンとは、羊毛を手で紡ぎ、手織り機で織り上げる、素朴で温かみのある手織りもののこと。日本ホームスパンはその伝統技術を機械化し、量産を実現した、世界でも珍しい会社なのです。
日本経済新聞社 盛岡支局 朴相五支局長:
「伝統にがんじがらめになって、それだけをひたすら守っていく、そういう世界があってもいいと思うのですが、日本ホームスパンの場合は大元にあった手作りの良さ・風合いも残しながら、機械化を進め、技術を高めていきました」



















