アシックスがスポーツ技術で「作業靴」の常識を変える 世界へ挑むビジネス戦略で売上高130億円突破へ
今、建設現場や製造現場などで身に着けるワークウェアの分野に、さまざまなアパレルブランドが参入しています。そんな中、高額ながら売れ行き好調の作業靴があります。売り出したのはスポーツ用品メーカーです。
他社の5倍の値段でも一番売れる!アシックスの高級「作業靴」が現場で支持される理由
大阪市内の作業服専門店、その一角に、アシックスのスポーツシューズが?
実はこのシューズは、作業靴なのです。工場や建設現場で働く人が使います。価格は、他のメーカーが3,000円から買えるのに対し、アシックスはおよそ1万5,000円から。それでも、アシックスがこの店の作業靴で最も売れているそうです。
溶接業の男性客:
「仕事の先輩が履いていて、かっこいいなと思って」
「履き心地はほんまに軽快だし、疲れないですよ」
驚異のグリップ力とクッション性 スポーツシューズの技術を応用した開発の裏側
その秘密を探りに、アシックスの本拠地、神戸へ。ここはスポーツ用品を開発する心臓部。人間の動きを最先端の機器で分析します。その開発拠点に、作業靴の開発チームがいました。傾斜のついた鉄板に潤滑剤を吹き付けると、作業靴で鉄板に登りました。
アシックス ワーキング開発チーム 前田直俊さん:
「シューズの滑りにくさをチェックしています」
滑りやすくした傾斜に立ってもピタッと停止。秘密は靴底にありました。
一見デコボコのようで、地面に接する部分は真っ平ら。すると地面を踏んだとき、滑る液体が接地面から押し出され、地面と接し、摩擦力が生まれることで、油まみれの工場などでも滑りにくいと言います。
競技用シューズの独自技術も盛り込まれています。かかと部分には、白い緩衝材が埋め込まれています。これはランニングシューズ用に開発された「GEL」。高い衝撃吸収力を持ちます。
アシックス ワーキング開発チーム 前田さん:
「GELを入れることでクッション性を高めて、疲労感の軽減につなげています」
売上高は130億円へ 低採算事業からの撤退と「ブランド力」の活路
また設計には、スポーツシューズの開発で積み上げた200万人の足型データを活用。できるだけ多くの人の足に合う形を追求しています。
アシックスの作業靴は売上高を毎年伸ばしていて、今年度は130億円以上を見込んでいます。


















