「なぜ中部電力がデータを不正したのか、原因特定に至らず」 浜岡原発データ不正で中部電力が報告書提出

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3月31日午前10時、原子力規制庁にやってきたのは、中部電力の豊田哲也原子力本部長です。手には、ファイルを持っています。このファイルの中には、浜岡原子力発電所を巡るデータ不正問題で、一連の経緯などが記された書類が入っています。

中部電力 豊田哲也原子力本部長:
「浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定にかかる不適切事案に関し、原子力規制委員会1月14日付受領した報告徴収に対し、ご報告申し上げる。よろしくお願いします」

中部電力は2026年1月、原子力規制委員会から一連の事実関係や経緯を31日までに報告するよう命じられていました。

建物の耐震設計の基準となる「基準地震動」のデータを不正

会見の様子

2026年1月、前代未聞の不正が発覚しました。中部電力が浜岡原発の再稼働のための審査でデータを不正に操作していました。

中部電力林欣吾社長:
「心より深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

これに対し、審査を実施していた原子力規制委員会は。

原子力規制委員会 山中伸介委員長:
「安全規制に対する暴挙であると考えている。申請書そのものの信頼性、これまでの審査の信頼性が問われているので、審査をすべて見直す必要があると考えている」

浜岡原発は、静岡県御前崎市の海沿いに位置しています。将来、南海トラフ巨大地震の影響が予想される場所です。そこで重要となるのが、建物の耐震設計の基準となる 基準地震動の策定です。

中部電力はこのデータを不正に操作していました。これまで、中部電力は、20個の地震動の波形の中から、最も平均に近い波形を「代表波」として選んだと説明していました。しかし、実際には意図的に選んだ波形を「代表波」とし、その波形が平均に見えるように他の19個の波形を選んでいました。

「今回の事例で信頼を失った」地元からは怒りの声

下村勝市長

この不正なデータ操作によって、地震の揺れを過少に評価していた疑いがあるということです。地元の自治体からは厳しい声が上がっています。

御前崎市議会渥美昌裕議長:
「今回の事例で信頼を失ったというのがすごく残念に思う」

御前崎市下村勝市長:
「非常に深刻な事態である。また、極めて遺憾であると考えている。周辺市も含めて全体に与える影響があるのでできるだけ情報公開をしていただきたい」

中部電力が地元住民に 向けて開いた説明会でも。

住民:
「(不正の原因の)根本を知りたい。だけどそういったことについては説明がない。安全基準を満して再稼働すれば町の活性化にもつながる。ただ、こういった形になると信頼性も薄れる」

御前崎市議会原子力対策特別委員会河原崎惠士委員長:
「発電所のもともとの地主さんが土地を提供したりというそういうような状況もあるので思い入れがつよい地域ではある。今まで協力していたのに信頼を裏切られたと、信頼回復をしていただかないと困るという話が出た」

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