デジタル技術で製造業の課題解決「スマート・マニュファクチャリング」 愛知で3月に展示会
フランスの企業が取り組む「スマート・マニュファクチャリング」。スマート・マニュファクチャリングとは、デジタル技術を活用して製造業の生産性を向上させることです。愛知県では3月13日から15日に、ヨーロッパの企業などが製造業向けの最先端技術を披露する展示会が開催されます。
この展示会に出展するフランスの企業を現地で取材した中日新聞の勝股記者に、最先端技術について話を聞きました。
「グローバルインダストリー」の日本版が開催される
製造業は人手不足に設備の老朽化など課題は山積みです。デジタル化が進まないと、毎年最大で12兆円の経済損失が出る可能性があるというデータを、経済産業省が出しています。
――「スマート・マニュファクチャリング」を紹介するサミットが3月に愛知県で開かれるのですね。
「スマート・マニュファクチャリング・サミット」は、フランスで毎年3月に開催されている欧州最大級の産業展示会「グローバルインダストリー」の日本版になります。
グローバルインダストリーは、フランスのマクロン大統領が経済大臣時代に提唱したものです。産業集積地である愛知県で、主にヨーロッパのさまざまな企業が技術を披露することで、普段出会うことがない企業同士が出会い、イノベーションを起こす機会にすることが狙いの1つになります。
倉庫や工場の自動化をサポート
――勝股記者は現地で「エグゾテック」という企業に取材したそうですね。
1月に取材を行いました。ロボットで倉庫や工場の自動化をサポートする会社です。
エグゾテックの本社内工場では、ロボットが緑色の箱を運んでいました。箱の中には部材が入っています。昇降可能のロボットなので、高い場所に置かれた箱もピックアップ。この技術によって倉庫や工場のスペースを有効活用でき、重労働の負担軽減が図れるのです。そして最終的には物流を含めた、製造業務全体の最適化が可能になります。