水素で走る「新型クラウン」が登場 日本初、高速道路・足柄SAに水素ステーションを設置 供給量は2倍に
静岡県にある東名高速道路・足柄SAの下り線にできたのは、岩谷産業がNEXCO中日本と共同で整備を進めてきた水素ステーションです。水素社会の実現を目指し、政府は燃料電池車の普及に向けたさまざまな取り組みを進めています。日本初となる高速道路にできた水素ステーションの実力に迫ります。
脱炭素社会の新たな動力源として期待されている水素。東名高速道路・足柄SA(下り)には2023年9月、日本で初めて高速道路に水素ステーションが誕生しました。開所式では、トヨタ自動車が発売を予定している燃料電池車(FCV)の新型クラウンも登場しました。
新型クラウンが登場
高速道路に水素ステーションが整備されることで、長距離移動による燃料切れの心配がなくなります。実際に利用した人からは「どこか出かけようと思ったときに、ここ(水素ステーションに)に入って出かけられるから便利」との声が集まりました。
タンクからの水素の供給量が2倍 商用車への取り組みも
足柄SAの水素は、従来の水素ステーションに比べてタンクからの供給量が2倍に増量。大型の燃料電池トラックへの水素の供給も、15分程度で完了します。
経済産業省が発表した水素基本戦略では、国内の燃料電池の需要を拡大するため、FCVの特性が生かされやすい商用車への取り組みを重点的に進めていく方針が盛り込まれました。岩谷産業の笹川崇志さんは「FCVに関しては、これまでの乗用車に加えて商用のトラックやバスへ需要を拡大していく」と話します。