カレーのようでカレーじゃない「ドモダ」ってなに? 日本で唯一のガンビア料理店・名古屋市西区
皆さんは「ガンビア共和国」という国をご存じでしょうか? ガンビア共和国はアフリカの西部にあるガンビア川流域にある、アフリカ大陸では最も面積が小さい国です。
そんなガンビア料理を日本で唯一食べられるお店が名古屋市西区にある「ジョロフキッチン」。ガンビア料理を中心にアフリカ料理を提供する地元愛されレストランです。
カレーのような見た目のドモダ
意外にも日本食との共通項も多いというガンビア料理。ガンビアでは日本と同じく米を主食としていて、国民的な料理である「ドモダ」もライスにかけて「ドモダ・ライス」として食べられています。
カレーのような見た目の「ドモダ」ですが、カレー粉は全く使われていません。トマトやピーナツバター、オクラ、さらにさまざまな野菜がブレンドされていて、日本人にも人気だそうです。
大きな団子「ドモダ・フフ」も人気
「ドモダ・ライス」を上回る人気のメニューが「ドモダ・フフ」。フフとは粉を練って作る大きな団子で、珍しさと日本のお餅のような食感と味の親しみやすさが相まって、フフを選んで注文するお客さんも多いそうです。
ほかにもアフリカ産の黒目豆をパームオイルで煮込み、サツマイモに煮たカッサバと呼ばれる芋と一緒に食べる「カッサバ&ビーンズ」や、パイ生地にチキンフィリングを挟んで油で揚げた「チキンパイ」など、ガンビアで日常的に食べられている料理が並ぶ「ジョロフキッチン」。どれも日本人には親しみやすいものばかりです。
ガンビアでは納豆も食べられている
さらにガンビアでは「納豆」も食べられているとのこと。ガンビアで採れる豆を発酵させて作られるガンビア版納豆は、塩を入れて炊いたご飯の上にのせて食べるのが定番だとか! 粘りはやや少なめながらその香りは納豆そのもの。日本の納豆よりも味が濃く、コクがあるそうです。
日本人にも親しみやすいガンビア料理を楽しめる「ジョロフキッチン」を営むのはガンビア共和国出身のビントゥさん。結婚を機に33年前に来日した当時、名古屋在住のガンビア人女性はビントゥさん1人だけ。遠く祖国から離れた異国の地での子育ては苦労も多かったそうです。
ガンビア共和国名誉総領事に就任
2人のお子さんの母、そしてアフリカ料理のレストランオーナーという2つの顔を持つビントゥさんには、さらにもう1つの顔が。実はビントゥさんは8年前に「ガンビア共和国名誉総領事」に就任。ガンビアと日本を結ぶ唯一の窓口として、外交から国際イベントに至るまで日本国内での仕事を一手に引き受けています。
日本で唯一となるガンビア領事館は「ジョロフキッチン」の2階に設置。レストランと外交、2つの大きな舞台でビントゥさんは今日も日本とガンビアを結んでいます。