1時間の作業がわずか5分に! ビール工場の物流を劇的に効率化したハイテク倉庫に密着

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大量の製品の出荷を支える拠点「ロジスティックセンター」

のどを潤す飲み物が恋しい季節が続いています。ビールや清涼飲料水などを製造する工場は、全国各地にさまざまな商品を届けるために大忙し。その物流の現場を追うと、ハイテクシステムやマシンの導入によって、1時間の作業が「5分」に短縮されるほどの劇的な効率化が進んでいました。

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最新物流センターはまるで「お役所」?

伝票を受け取るカウンター

名古屋市守山区のアサヒビール名古屋工場では、2年前に最新の物流システムを担う「ロジスティックセンター」が完成しました。センター内の受付からデータを送ると、倉庫からマシンが自動で荷物を運ぶ仕組みになっています。大量の商品を一度にトラックの荷台に積載する積み込み専用の大型マシンも常備され、大量のビールや清涼飲料水の物流を支えています。

建物内には待合室があり、トラックドライバーがカウンターで手続きをしている様子は、まるで「お役所」のようです。

ハイテク倉庫の物流の仕組み

ここで受付を済ませ、積み荷の詳細が書かれた伝票をもらいます。伝票に記載されたデータは倉庫へ。このデータを元に倉庫から荷物が集積所まで自動で運ばれる仕組みです。トラックに荷物を積み込んだら、ドライバーは全国の配送先へ向かうことになります。

マシンが自動で荷物を運搬

倉庫内でマシンが自動で荷物を運ぶ

倉庫には2万を超える棚が並べられています。以前は積み荷となる製品が収められた棚を探すだけでも一苦労だったのに加え、フォークリフトを使って倉庫と集積所を何往復もしていました。しかし、自動化によるハイテクシステムの導入で、工場内での物流業務に費やしていた作業時間と労力は飛躍的に解消されました。

パレットの数に合わせて自動で「ツメ」が

大量の荷物が流れてきたレーンの横で構えるローダー

名古屋工場からの商品の出荷効率を劇的に向上させた驚きのマシンが「ローダー」と呼ばれる積み込み専用のマシンです。製品を載せて流れてくるレーンの横から、剣のような黒い棒が伸びています。

トラックの荷台に大量の荷物を一気に積み込むローダー

「18パレットを積む」というデータが送られてくると、ローダーはその数のツメをレーン横に下ろします。パレットにツメを差し込み、荷物をトラックの荷台に乗せる作業を一気に自動で行うので、ローダー導入後、作業時間は飛躍的に短縮。トラックドライバーにとっても重労働だった積み込み作業の負担が軽減されました。

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