大人気ソファ製造工場に潜入 角ピッタリでシワ1つ作らない! 技のリレーで究極ソファ生み出す職人4人衆

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名古屋市港区にあるNOYESの家具工場

ものづくりが盛んな愛知県には、車だけでなく「家具」の工場も数多くあります。中でも名古屋市のソファブランド「NOYES(ノイエス)」は、快適でおしゃれなソファ作りで全国から注目されています。その工場を覗くと、それぞれの工程で職人たちが手作りの技を極めて、こだわりのソファを生み出していました。

【動画で見る】職人技が光る!究極のソファ製造工場【工場へ行こう】

巨大なホチキス!? でシートを固定

ウッドフレームにシートを張る「下張り」の工程

港区にあるノイエスの工場。一歩足を踏み入れると、タンスのような木の枠が並んでいました。ウッドフレームと呼ばれる、いわばソファの骨格だそうです。

そこで活躍するのは、ウッドフレームにシートを張る「下張り」工程の職人。「タッカー」という大きなホチキスのような道具で、シートを針で次々と固定していきます。一つのソファでおよそ280個の針を打ち込むそうです。

シートに続いて鉄のスプリングを固定するには、より太くて頑丈な針が必要。用途によってタッカーも使い分けます。スプリングを引っ張りながら、真っすぐに針を打ち込んでいくのも職人技。さらに仕上げのシートを張って、下張りの完了です。

ウレタンを重ね合わせるのも専門の職人

何種類ものウレタンをピッタリと重ね合わせる

続いて登場するのは「ウレタン」の職人。美しいソファを作るには、クッション材であるウレタンをピタッと狂いなく張り合わせなければなりません。位置や角度は職人の感覚が頼り。機械ではできません。

ウッドフレームとウレタンの角をピッタリと合わせたら、さらにふわふわのウレタンを表面に貼っていきます。この白いウレタンが、ソファの形と座り心地の決め手になるそうです。

ウレタンは何種類もあって、マーブル模様のウレタンは少し硬めの材質。座ったときに体が沈み過ぎないようにするためで、最近のソファのトレンドだとか。お客さんの好みの変化にあわせて、ノイエスでは製品の7割を硬めの仕様にしているそうです。

シワ一つ作らない! 張り職人のこだわり

シワを作らないようにカバーを伸ばす張り職人の川浦さん

この工場では座り心地だけではなく、見た目の美しさにもとことんこだわります。そのカギを握るのが職人歴22年「張り職人」の川浦隆志さんです。

張り職人の仕事は、ウレタンの上に「ヌード」と呼ばれるカバーを被せること。川浦さんのこだわりは、とにかくしわを作らない! 手でカバーを伸ばしながらソファの表を張ったら、ひっくり返して裏からも徹底的に引っ張ります。見ているこちらまで力が入ってしまいます。

湿度の高い日は布が水分を含んで伸びやすくなるので、そういう状況に応じて引っ張り加減を調整することもあります」と川浦さん。

シワ一つない美しいソファの裏側には、こんなこだわりと技術があったんですね。

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