ヤングケアラー 子どもの相談窓口を設けても相談はほとんどなし 支援があることを周知へ 愛知・大府市
本来、大人がするべき家事や家族の世話を担う「ヤングケアラー」と呼ばれる子どもたちの問題を理解するための研修会が、7月28日に大府市で開かれました。
「両親を守っていこう。父のことを守ってあげられるのは、恐らく自分しかいない」
小学生のころ、精神疾患を患った父親の世話をした経験を話すのは、自らがヤングケアラーだった女性です。大府市では28日、ヤングケアラーへの理解を深めるための研修会を開き、51人の市民が参加しました。
研修会では講師がヤングケアラーの問題に対処するためには、子どもに対する支援だけでなく、問題をもつ家族全体を支援することが必要だと呼びかけました。
研修会を開いた大府市の担当者は…
「子どもたちがヤングケアラーとしての自覚がないまま、家族を思って、家事や家族の世話をしているような状況にあるので、まずは気づきを促していく」(大府市 福祉総合相談室 伊藤奈海さん)
大府市ではヤングケアラーを対象にした相談窓口を設けていますが、相談はほとんどないということで、今後、子どもを対象にしたイベントなどを通して、市がヤングケアラーの支援を行っていることを周知していきたいとしています。