日本初「国産の合成燃料」ENEOSが開発 脱炭素のカギに 27年に実証規模を300倍に

地域 テクノロジー くらし・生活 友だち追加

合成燃料で走る車

静岡県小山町にあるサーキット「富士スピードウェイ」で行われた耐久レース。水素やバイオディーゼル燃料といった化石燃料ではない次世代燃料で走るレーシングカーが、サーキットを駆け抜けました。

そのほかにも注目を集めたのが、脱炭素のカギとなる「合成燃料」で走るレーシングカーです。

【動画】脱炭素のカギ? 国内初の燃料とは 「クルマとミライ」

左・スバル「BRZ」、右・トヨタ「GR86」

トヨタ自動車 佐藤恒治社長:
「28号車と61号車のガチンコ勝負が見ものです」

28号車というのは、トヨタの「GR86」、そして61号車はスバルの「BRZ」のこと。この2台は、二酸化炭素と水素、そして生物由来の成分を合成してつくったカーボンニュートラル燃料で走ります。

燃やせばガソリンと同じように二酸化炭素を出しますが、燃料をつくる際に二酸化炭素を消費しているので、待機中の排出量は差し引きゼロ! 脱炭素につながる燃料として注目されています。

合成燃料

さらに、日本初の国産合成燃料も脱炭素のカギに。二酸化炭素と水素の合成反応により製造される燃料で、石油元売り大手のENEOSが開発を進めています。

ENEOS 早坂和章さん:
「現在は、工場から排出される二酸化炭素を回収して、合成燃料の原料としています。将来的には、大気から直接二酸化炭素を回収して、原料として使えると考えています」

トヨタの佐藤社長が運転

実際に合成燃料で走る車の乗り心地はどうなのか。トヨタ自動車の佐藤社長が試乗して、その性能を確認しました。

トヨタ自動車 佐藤社長:
「通常の車の運転感覚とは変わらず、いつもと同じフィーリングが得られています」

合成燃料の実証規模を2027年に300倍に増やす

2024年には国内での合成燃料の実証規模は1日ドラム缶1本程度。2027年にはその300倍の量で実証を行う予定です。

ENEOS 齋藤猛社長:
「ルートの検討をしながら今のところ2027年を一応目指していますが、それも前倒しできればと考えています」

おすすめの記事

おすすめの記事

アクセスランキング

アクセスランキング

ページトップへページトップへ