「株はニュースで買わない」現役トレーダー・窪田剛さんが明かす“売買判断の基準”
「投資」と「トレード」は情報の使い方も違う
ここで重要になるのが、長期の「投資」と短期の「トレード」を分けて考えることです。
例えば、ある企業について調べ、
「この会社は今後もっと成長する」
「この事業には将来性がある」
と考えて長期間株を保有する。
これは、企業の成長に期待する投資の考え方です。
一方で窪田さんが行っている短期トレードでは、企業が何年後に成長しているかよりも、今まさに市場でどこに資金が集まっているのかを重視します。
「チャートや値動きをもとに売買する。それと、会社の成長を見つけて『ここはもっと成長するから、そこに賭けよう』というのは全く違うもの」
この2つを混ぜてしまうと、判断基準が曖昧になってしまいます。
窪田さんは、投資とトレードをきちんと分けて考えられるようになることが大切だと話します。
人生に影響を与えた一冊『アルケミスト』
番組では、窪田さんの人生に影響を与えた一冊についても聞きました。
挙げたのは、小説『アルケミスト』。
主人公が旅をしながらさまざまな経験を重ねていく物語です。
窪田さんが特に心に残ったのは、
「行動することでしか学べないことがある」
という考え方でした。
本を読む。
YouTubeを見る。
SNSで情報を集める。
知識を得る方法はいくらでもあります。
しかし、頭で理解したことと、自分自身で経験して身につけたことは違う。
窪田さん自身、東日本大震災をきっかけに行動したことでさまざまな人と出会い、その後のエンジェル投資などにもつながっていったといいます。
投資やトレードについても同じです。
どれだけ本を読み、「これを守ればいい」と理解していても、実際に自分のお金で経験しなければ分からないことがあると話します。
「失敗からしか学べない」
では、実際に行動して失敗してしまったらどうするのでしょうか。
窪田さんは、こう話しました。
「失敗からしか学べないと思っているくらいですね」
その説明に使ったのが、趣味のスキーです。
スキーを始める時、最初から急斜面を全速力で滑る人はいません。
まず平らな場所で、転び方や立ち上がり方を覚える。
スピードが出た時に大けがをしないためです。
投資も同じではないかと窪田さんはいいます。
例えば、投資経験がほとんどないまま、退職後にまとまった資金を手にし、突然大きな金額を投じる。
スキーでいえば、転び方を知らないまま、いきなり急斜面を滑り出すようなものです。
そうなる前に、少ない金額で実際に経験してみる。
小さく失敗して、どうすれば損失を抑えられるのかを知る。
「最初は平らなところで転び方を学ぶ」
その失敗を「失敗」と考えるのか、それとも将来のための「準備」と考えるのか。
窪田さんは、上手な負け方を覚えることが、大けがを防ぐことにつながると話します。















