【元ゴールドマン・サックス】実業家・松井雅章氏が明かす仕事と投資の本質

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仕事選びで大切なのは「お金・ステータス・やりがい」のバランス

仕事選びで大切なのは

松井さんは、当時の自身の選択を振り返りつつ、現在就職活動やキャリアで悩んでいる人に向けて「仕事選びはバランスが大切」だとアドバイスを送ります。
「若いうちは『お金やステータスで選ぶのは良くない』と頭でっかちになりがちですが、実際はお金も、社会的ステータス(周囲からどう見られるか)も、仕事のやりがいも、すべて大切です。どれか一つに絞るのではなく、この3つをバランスよく見ることが大切です。自分が捨てられない条件は捨てなくていいし、総合的に判断するのが大事だと思います」

※視聴はこちら【元ゴールドマン・サックス】「他社より1ドル稼ぐのが楽」そのカラクリと、ゴールドマンサックス出身の実業家が語るキャリア・投資のリアル【あしたのマネー#54】

メーカーと金融の決定的な違いは「仕事の時間軸」

メーカーと金融の違いは

P&Gで経験を積んだ松井さんは、30代後半でゴールドマン・サックス証券に入社し、約8年間勤務しました。一度離れた金融業界に再び戻った大きな理由は、メーカーと金融における「仕事の時間軸(結果が出るまでの期間)」の違いにありました。
金融のトレーディング(売買)の仕事は、株などの金融商品を買った瞬間に、現在の価格で儲かっているか損しているかがすぐに結果として表れます。
「自分の判断が合っていたか間違っていたかというフィードバックがすぐに返ってきます。自分はせっかちな性格だったので、その即時性が心地よかったんです」
一方、メーカーの仕事は、一つの商品を企画してからテレビCMを流し、実際に売上として結果が出るまでに半年から数年という長い時間がかかります。さらに、商品の売上が上がったとしても「自分が作ったCMのおかげなのか、それとも現場の営業担当者がお店で良い売り場(棚)を確保してくれたおかげなのか」という貢献度を個人の成果として明確に分けることが難しく、会社全体の総合力で結果が決まります。
「もう少し自分の成果をクリアに知りたい」と考えた松井さんは、自分に合った「時間軸が短い環境」を求めて、再び金融の世界へと進むことになりました。

投資への興味は「バブル期の母の株失敗」と「伝説の投資家」

投資に興味を持ったきっかけは

松井さんが初めて株式投資を意識したのは、なんと小学生のときでした。バブル経済のころ、松井さんのお母様が知人の話を聞いて製紙会社の株を購入したことがきっかけでした。
「母親のことが心配になって、新聞に載っている終値を毎日チェックしていました。860円くらいで買った株だったのですが、なかなか860円を超えず、いつもその手前で株価が下がってしまうんです。『いかんなぁ』と思いながら毎日見ていました」

その後、株価がようやく860円に達したため、松井さんがお母様に「860円になったよ!」と伝えたところ、お母様から「売買手数料があるから、もっと上がらないとトントンにならない」と言われたといいます。当時はインターネット取引がなく売買手数料が高かったため、結局その株は損切り(損を確定させて売却すること)することになりました。
この小学生時代の苦い体験に加え、高校生時代に本屋で「ポンド危機」と呼ばれる歴史的為替取引で英中央銀行に勝利した伝説の投資家ジョージ・ソロス氏の本と出会い、「かっこいい!」と衝撃を受けたことが、金融業界を目指す大きなきっかけとなりました。

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