記者は減点26個で判定Eに GPS・360度センサー・車内カメラのデータでAIが運転技術を公平採点

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名古屋市の自動車学校が、すでに免許を持っている人を対象にした講習に6月から新たなシステムを導入しました。運転技術を公平に評価できるということですが、評価を担当するのは人間の指導員ではありません。

名古屋市西区にある庄内橋自動車学校です。講習に同乗してみると、指導員はなぜか無言です。次の瞬間。

AI音声:
「障害物をよけるときには、合図と安全確認をしましょう」

実はこれ、AIの音声です。GPSや車の周囲360度を検知するセンサーで、常に車が通ったルートや速度などを計測するほか、車内のカメラで運転手の目の動きを撮影。AIがすべてのデータを分析し、運転技術を採点する仕組みです。2年間ハンドルを握っていない記者が体験してみました。出発後すぐに。

AI音声:
「進路変更の前に合図を出しましょう」

その後も。

AI音声:
「進路変更の前に安全確認をしましょう。進路変更の前に合図を出しましょう。左折の前に巻き込み確認をしましょう」

採点の結果は。

指導員:
「結果出していきましょう」
記者:
「全然いけてる気がしない」
指導員:
「判定Eということで、どこら辺で点をとられたかというと、26個減点があった」

結果が出たあと、車の走行データとカメラの映像をもとに指導員と改善点について話し合います。

指導員:
「例えばこれ。右に行くときにサイドミラーは見ていると思うが、ちょっとしか見ていない。これもサイドミラーは見ているがちょっとしか見ていない」

なぜ、この自動車学校がAIによる採点システムを導入したのかというと。

庄内橋自動車学校 宮内正修執行役員:
「人が評価すると、人それぞれ評価基準に若干のばらつきがある。AIについては評価基準が全く一律なので、公平な評価をしてもらえる。まず自分の欠点、運転上足りない部分を自覚してもらいたい」

この自動車学校は6月から、AIシステムを搭載した車両を導入しました。すでに高齢者や、運転する機会が少ない人を対象にした講習などに活用しています。さらに生徒の送迎を担当する従業員全員に定期的な受講を義務付けました。というのも。

庄内橋自動車学校 宮内正修執行役員:
「事故の影響を受けて、ひとごとではないと」

5月、名古屋市南区の交差点で、85歳の男が運転していたスイミングスクールのバスに男女2人がはねられ、死亡する事故がありました。生徒の送迎中の事故を防ぐため、従業員の運転技術の向上を図りたい考えです。講習を受けた従業員は。

送迎担当の従業員:
「無意識なところがあって、言われてみれば確かにそういう癖があった。そこに注意しながら2回目のときに運転したことで、それで2回目はちょっとよくなって、これを続ければよいのかと」

庄内橋自動車学校 宮内正修執行役員:
「長年運転していると、自己流というか癖が出てくる。その癖が知らぬ間に交通事故につながってくる恐れもあるので、今一度自分の運転をチェックしてもらいたい」

この自動車学校ではAIシステム講習の導入後、介護現場の送迎ドライバーや仕事に運転が必要な新入社員などからおよそ15件の予約があったということです。AIシステムを搭載した車両は現在3台で今後は、より多くの人に使ってもらおうと、台数を増やすことも検討しています。

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