“フクロウの眼”で離島へ! 人命救助のプロ集団、真っ暗闇の緊急患者空輸に「命をありがとう」

国内(社会) コラム・特集 友だち追加

緊急患者空輸の半数以上は「夜間」

日中の訓練で得る情報は貴重

緊急患者空輸の件数は、年間平均200件。そのうち半数以上は「夜間」に起きている。民間のドクターヘリも緊急患者空輸を行うが、対応は主に視界の利く日中。だが「第15ヘリコプター隊」は夜間を含め24時間体制で出動する。

目視ではほとんど見えない夜間に飛ぶからこそ、日中の訓練で得る情報は貴重。しかも30を超える離島すべてで、これらを記憶しなければならない。これが大ベテランですら身構える理由なのだ。

【動画】自衛隊密着24時 思わず息のむ衝撃映像が続々登場!

明かりの少ない洋上。暗視ゴーグルを装着して喜界島へ

訓練を積んでいたある日の午後5時50分。「レスキュー第一報、患者 〇〇歳、女性」とのアナウンスが入り、緊急患者空輸の要請がかかった。任務は、喜界島(きかいじま)から奄美大島への患者の搬送。真っ先に確認するのは天候だ。

隊員:「雲はない、1753(午後5時53分)決心実施」

隊員たちが飛び出していく。

街明かりが目立つ那覇上空から、ひとたび洋上へ出ると、そこに広がるのは漆黒の闇。暗視ゴーグルを装着し、喜界島を目指す。

患者を乗せかえる様子

午後8時50分、着陸態勢に入る。着陸時に意識するのはヘリの位置取りだ。患者を素早く乗せかえると、病院のある奄美大島へと再び離陸する。目指すのは佐大熊(さだいくま)ヘリポート。道しるべとなるのは、島にある2カ所の明かりだ。

すぐさま待機していた救急車に乗せ、病院へ搬送

最北端にある灯台まで進み、通過したタイミングで左に旋回。海岸沿いのライトを頼りに進むと、もう1つの明かりが見える。その手前がヘリポートだ。

待機していた救急車が視界に飛び込んできた。救急隊員と連携して患者をヘリから降ろす。すぐに病院へと搬送された女性患者、容体は徐々に回復しているという。

患者から届いた手紙

最先任上級曹長 中尾准陸尉 :
「あくまでも、我々の任務は離島から安全に大きな病院に運ぶことでして、そのあとはお医者さんにバトンタッチします。ただ元気になってお手紙をいただいた時には『やって良かったな』とか、『次の任務も頑張ろう』とか、士気の高揚につながっています」

「元気になりました」「命をありがとう」「お仕事、頑張ってください」。届けられる手紙には、感謝と激励の言葉が綴られている。

“フクロウの眼”を持つ人命救助のプロたち。離島で暮らす人たちの命綱となっていた。

おすすめの記事

おすすめの記事

アクセスランキング

アクセスランキング

ページトップへページトップへ