「非常事態だから、介護が始まるときは」 家族の介護に悩む人の心の拠り所となるカフェ

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ほかの介護者の声を聞いて、情報を得ることが大事と話す

岩月万季代さん:
「介護が始まるときは非常事態。相談に来て、ほかの介護者の声を聞く。そういったことが、気楽に自分の手の届くところで情報が得られるのが大事です」

感情を素直に話し合える「介護者のつどい」

介護者のつどい

この日、店内にいたのは全員介護者です。介護の悩みやつらさを打ち明けあう、「介護者のつどい」。ただ、共有するのはつらい経験だけではありません。

女性:「夫が5年前にアルツハイマー。私の名前も忘れている。この先どうなるのか」

男性:「介護は苦しいばっかりじゃなく、夫婦愛で順調だと言いたい」

男性:「要介護者がおだやかになると、すごく満足感があります。だから介護をやれる」

介護の大変さを打ち明ける

参加者の中には、平木さんの姿もありました。

平木さん:
「怒らせるとだめ、と分かっていても私が焦る」

男性:
「怒ったらだめですよ。カーッとどっちもなるけど」

女性:
「すぐには分からない」

岩月さん:
「絵にかいた餅のようにはいかないよね」

この日、「介護者のつどい」は2時間以上続きました。

平木さん:
「感情をお互いにぶつけ合うことができる場所はほかにありません。親のことだけを聞くだけじゃない会。ここは素晴らしいね。私たちにとってかけがえのない場所です」

てとりんハウスでフラワーアレンジメント教室を開催

フラワーアレンジメントを楽しむ英子さん

てとりんハウスでは、このほかにも介護者を支えるイベントが開かれています。平木さんは母親の英子さんと一緒に来店しました。

英子さん:
「ブルースカイ? これは見える方がいいかな?」

カフェで開かれていたのはフラワーアレンジメントの教室。平木さんも英子さんも気分転換です。

英子さん:
「できた~」

平木さん:
「なかなか良いね」

てとりんハウスは介護者が社会の中に入っていける、意義のある場所

平木さん:
「自分から楽しめるものは良いみたい。うちに帰っても口ずさんでいます。下手だけど」

岩月さん:
「(家に)こもっていて2人きりだと、『この生活いつまで続くんだろう』と、それだけを考えてしまう。介護者が社会の中に入っていく。そういった時間として、(この場所は)意義があると思っています」

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