「長期インターン」の需要拡大 理由は「ガクチカ」と「若者の感性」 アフターコロナの就活最前線

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「獲得したい」と考える人材に出会いやすい

One Pile(ワンパイル)・岩田知旺社長

――長期インターンは企業側も注目しているのですか。

中日BIZナビ 大森準編集長:
「長期インターンの求人サイトを運営している名古屋大学発のベンチャー『One Pile(ワンパイル)』の岩田知旺社長によると、東京などの首都圏ではコロナ禍前から長期インターンが活発でしたが、最近では東海圏でも導入する事例が増えているそうです。

ワンパイルが手がける求人サイト『Job Packer(ジョブパッカー)』は2021年2月の開設以来、東海3県の累計250社ほどが求人掲載をしています。特に従業員数50人以下など小さい事業所の割合が多いと言います。

大手企業などと待遇面を比べられると、中小企業は見劣りしてしまいがちです。その点、長期インターンは会社の雰囲気や強みなどを学生に体感してもらうことで、入社を希望してもらえる可能性が高まります。獲得したいと考える人材に出会いやすいのも利点です」

ユーチューブチャンネル「名キャリ」で話す西川千香子さん

長期インターンを違う側面で活用している企業もあります。名古屋発祥のベンチャー企業「ベータ」が手がける就職活動がテーマのユーチューブチャンネル「名キャリ」の動画です。就活で使えるテクニックについて話すのは西川千香子さん。2024年4月に専門商社に入社予定ですが、この動画が公開された当時は現役の就活生でした。

西川千香子さん:
「自分の思いを伝えることが苦手だったので、こういった活動の経験を通して、自分の思ったことを自信をもって伝えられるようになりました」

採用選考に利用可能

――ベータの取り組みについて、どのように捉えていますか。

中日BIZナビ 大森準編集長:
「ベータでは若者の感性を事業の戦力として活用しています。今後は採用を主目的にインターンを受け入れつつ、戦力としても活用する事例は今後も増えていきそうです。

これまでインターンは、採用に直結させることは禁止されていました。しかし2025年卒の就職活動からは、大学3年の夏以降に一定の条件を満たすインターンに参加した場合、採用選考に利用できるという新ルールが適用されます。この先、長期も含めたインターンはより重要性が増すと思います」

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