高級料亭御用達の「金時生姜」 生産者はわずか3軒のみ! 応援に元南極料理人が名乗りを上げる【稲沢市】

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金時生姜

愛知県稲沢市にある木村農園では、1食3万円以上の高級料亭も御用達にする「金時生姜」を栽培しています。金時生姜は「はじかみ」「矢生姜」とも呼ばれ、焼き魚や懐石料理の“つま”としても使用。「幻の生姜」といわれることもあるそうです!

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稲沢市で栽培される

4店舗で限界

赤い茎が伸びた姿が特徴的な金時生姜は、香りや辛みが強くほかの生姜に比べて栄養素が豊富。人気店からも注目を集めますが、生産量が少ないため一般にはほとんど流通しません。愛知県内のスーパーで木村農園の金時生姜を取り扱っているのはわずか4店舗です。

コストも手間もかかる「幻の生姜」栽培

電気代は約300万円(1年分)

生産量を増やせない理由は、栽培にコストや手間暇がかかるため。

金時生姜を栽培するためにはハウス内を一年中「夏」の状態にしておく必要があります。そのため、専用のハウス内の地面を覆うようにパネルを設置。地面からも加温しながら栽培を行っています。年間を通じて安定して栽培するためには温度管理は欠かせませんが、多額の電気代になってしまうのが難点。木村農園では年間約300万円もの電気代がかかってしまうそうです。

砂代100万円

さらに金時生姜を栽培するためには「土」にも多くのコストがかかるとのこと。金時生姜を育てる畑に使われるのは、木曽川上流の川砂です。川砂に含まれる豊富なミネラル分が、金時生姜の命ともいわれ、美しい赤色を発色させるのに不可欠なんだとか。

そんな金時生姜は「連作障害」を起こしてしまうことがあるそう。連作障害とは、同じ場所で作物を作り続けると、生育不良になったり、枯れてしまったりすることです。そのため栽培のたびに砂を全部入れ替えます。その砂代はなんと1年間で約100万円!

ほかにも品質の良い種生姜の確保など、金時生姜の栽培には多くの労力とコストがかかっています。

現在は3軒になってしまった生姜農家

しかし近年では、茎を赤く着色した別の品種の生姜が大量に安価で輸入されているので、採算が厳しくなっています。戦後の最盛期に200軒ほどあったという稲沢市の生姜農家も、時代の流れとともにほとんどが廃業。現在はたった3軒にまで減少してしまいました。

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