【武豊火力発電所火災】事故の5号機は運転開始から1年半で3回の発煙火災 警察・消防が実況見分

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警察と消防が実況見分に入ったのは、1月31日に火災が発生した中部電力と東京電力が出資する発電会社「JERA」の武豊火力発電所です。

記者:
「午前9時半前です。消防が実況見分のため、発電所内に入っていきます」

爆発の瞬間、大きな炎が上がり、黒い煙が立ちのぼりました。

第一通報者:
「爆発した瞬間に、風圧と熱風を感じた。いろいろなモノが飛び散る瞬間だった」

JERAによりますと、爆発があったのは発電所5号機の地上13階。バンカーと呼ばれる燃料の一時保管場所と見られ、木のくずで出来た燃料(=木質ペレット)が約300トン入っていました。

バンカーから出た火は、木質ペレットを乗せたベルトコンベアに燃え広がり、約260メートルを焼きました。消防車など16台が出動し、火は約5時間後に消し止められ、けが人はいませんでした。

火災が起きた5号機は、2022年8月に運転を開始。最大出力107万ワットで、年間240万世帯に電力を供給できる発電能力があります。5号機は当面の間、運転を停止しますが、中部電力によりますと、電力供給への影響はないということです。

JERA・浴田孝司運営統括部長:
「大変申し訳ございませんでした」

1月31日夜に行われたJERAの会見。今回の火災との関連は分かっていませんが、5号機は2022年8月に運転が始まってから今までの約1年半の間に、木質ペレットが燃えて煙が出る事故が、合わせて3回起きていたことが明らかになりました。

浴田運営統括部長:
「粉体だった状態の木質ペレットが機械の加熱したものに接触して(燃えて)発煙したのが過去の事例」

木質ペレットは振動や衝撃で崩れ、粉になることがあるといいます。取っていた対策は…

JERA・齊藤健介西日本技術部長:
「(木質ペレットの)粉塵が堆積しないように清掃するとか、なるべく粉塵が発生しないような運用をするとか、対応をしている」

浴田運営統括部長:
「原因究明をしっかり実施して、(他の設備に)水平展開しなければいけないかを確認して、必要な処置を行う」

JERAは2月1日、木質ペレットを使って発電する碧南火力発電所と常陸那珂火力発電所の緊急点検を実施しています。

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