「人生すべてうまくいく」奇祭・石上げ祭 山頂に願い事を書いた石を積み上げる意外な理由【犬山市】

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「美」を願う人も

愛知県尾張地方の北部に位置し、歴史と伝統が色濃く残る犬山市。市内にそびえる尾張富士には「石が願いをかなえてくれる」という言い伝えがあります。伝説を検証すべく山頂を目指して尾張富士を登ります。

【動画】奇祭・石上げ祭 山頂に願い事を書いた石を積み上げる意外な理由

願いがかなう石

山道を歩くとすぐに発見したのが、たくさんのカラフルな石。赤・青・ピンク・紫と鮮やかに色付けされた石にはさまざまな願いが書かれていて、この地に言い伝えを信じている人たちがたくさんいることを示しています。赤は成果、ピンクは美貌、青は努力など、それぞれの色によってかなう願いが違うそう!

願い事が書かれた石がたくさん

石の山を発見

無数に置かれた願いが書かれた石を辿りながら尾張富士を登り続けると、30分ほどで山頂に到達。すると頂上にはこれまでとは比べものにならない大量の石が積み上げられていました。

もちろん積み上げられた石の1つ1つに願いが書かれています。「未来をつくる子どもたちに幸せを」や「人生すべてうまく行く」といった切なる願い。さらには大きく「美」と書かれた強い想いを感じさせるものなど内容はさまざまです。

神様「石を積み上げて本宮山に勝て」

約200年前から始まった「石上げ祭」。山頂に石を積み上げるきっかけとなったのは、山の高さを上げてほしいと神様が頼んだから。尾張富士の標高は275メートル、すぐ隣にある本宮山は標高292.8メートルと、尾張富士がわずかに負けています。そのため尾張富士の神様が「石を積み上げて本宮山に勝て」と村人たちに言ったことから始まったのだそう。

石を積み上げる犬山市民

チームで協力して石上げ

山頂に石を上げるという全国的にも例を見ない奇祭「石上げ祭」は、毎年8月の第1日曜日に開催。石を上げたご褒美として願いをかなえてくれるとあって、たくさんの犬山市民が石を積み上げにやってきます。

650メートルある山道を登る

コロナ禍の影響もあり4年ぶりの本格開催となった今年も老、若男女問わず多くの人が山腹の神社に集合。願い事を書いた石を竹でできた杖にくくりつけ、650メートルある山道を登っていきます。

しかし、山道はゴツゴツの岩だらけで難所も多く、簡単には山頂へたどり着くことはできません。大きな石を奉納するためにチームで協力して石上げを行う人たちの姿も。大きな石を担いで険しい山道を登っていくためには、仲間たちとの息の合わせ方が重要になります。

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