【造船所に潜入】巨大船を造るド迫力クレーンに圧倒! ビル20階相当の「天空の運転席」は足元がスケスケ
全長300メートルの貨物船も建造できる三重県津市の「ジャパンマリンユナイテッド」津事業所。巨大船を造るためには超巨大なクレーンも必要です。その驚きの内部に潜入しました!
クレーンは車輪の付いた「車」
クレーンの正式名称は「ゴライアスクレーン」。船のパーツとなるブロックを持ち上げて、組み立てるのに使います。実はこれ「車」なんです。足元をよく見ると、ちゃんと車輪が付いていて、前後に移動できます。
クレーンの運転席は、足元ではなく天頂部分にあります。いわば天空の運転席! 操縦席まで向かうにはまず足元から階段を上ります。その後はクレーンの「中」に入り、エレベーターで地上57メートルの高さまで直行します。
地上73メートルの高さを移動
そして、ここからが本番!
エレベーターを降りて、階段でさらに上へ。外に出ると、なんと地上73メートル、ビル20階に相当する高さまで上ります。普通の人なら足がすくむ高さですよね。
作業員はこの高所を歩いて移動するので、風が強い日は非常に危険! クレーンでの作業はすべて中止になるそうです。
運転席の足元はスケスケ!
そしてようやくたどり着いた「天空の運転席」は、その内部がまたすごい! 足元はスケスケのガラス張り。そこから下の様子を見て作業をするんです。
地上で造ったブロックを、運転席で操作しながらクレーンで上げ下げして移動させます。船の側面を形成するブロックは高さ25メートル、幅20メートル、重さは約600トンに及びます。
巨大ブロックがパズルのように合体
どれだけ大きなブロックでも、すべてがピッタリとハマるよう緻密に設計されています。それをきっちりと組み上げる作業は、まさに巨大なパズルを作るようなもの。ブロックを置く場所が少しでもズレてしまえば、すべてが噛み合わなくなってしまう、責任重大な仕事です。