【解説】トヨタ、新型アルファード・ヴェルファイア発表 より快適な乗り心地に EV車の製造はあるか

経済 社会 テクノロジー 企業 友だち追加

トヨタ自動車が6月21日に行った新型アルファードと新型ヴェルファイア発表の会見について、自動車経済評論家の池田直渡さんに話を聞きます。

新型アルファード

――新型アルファードと新型ヴェルファイアの会見をご覧になって、どのように感じましたか。

アルファードとヴェルファイアの2台は、略して「アルヴェル」と呼ばれています。日本初の新しい乗用車の形を提案した車と位置づけられています。特にアジアで非常に人気となっています。そのような車が新たな段階に入ったことは、世界的な販売についても、まだまだ可能性が見られるのではないかと思いました。

――世界的な販売台数の増加も、さらに見込めそうな印象でしょうか。

中国のモーターショーでは20年ぐらい前から、アルヴェルに似た車がたくさん出品されていました。アジアの人にとって、アルヴェルは憧れの車であるということはたしかなことだと思います。

より快適な乗り心地を実現

2列目のシート

――今回の新型では2列目のシートの乗り心地が、より快適になったということがポイントとのことですが、詳しく教えてください。

これまでのアルファードとヴェルファイアは、エンジンから伝わる振動が2列目にブルブルと伝わってきてしまう特徴がありました。これは、この車の一番の弱点になっていました。

そこで、スライドドアのレールとフレームの部分を精巧に組み合わせて、うまく厚みを逃がして、かつステップをつけることで乗り降りの補助をすることで揺れないような床板を今回開発したので、乗り心地が良くなりました。

ステップ

――乗り心地も良くなり、ステップもついているため、全年齢的に乗り心地のいい車になっているということでしょうか。

そうなっていると思います。全体として、とても上質なものになったのではないかと感じました。

納期はいつになるのか

池田直渡さん

――新型の2車種ですが、気になるのは納期ですよね。ある程度時間はかかりそうですか。

世界的に見て半導体が車をつくることのネックになってきましたが、ようやく半導体の供給も少しずつ改善され、まだ完全に元の通りというわけではありませんが、以前に比べればかなり良くなってきたとおもいます。

――数か月単位、あるいは1年・2年と少し気持ちを長く待っておいた方が良いでしょうか。

トヨタでも、グレードごとに受注を絞りながら販売を行うと思うので、年単位で待つわけではないと予想しています。ただ、今回のモデルは快適性が大きく変わったので、人気が爆発した場合は、また別の問題になるかと思います。

――トヨタは多くのEV車種を今後展開していくとのことでしたが、今回のアルヴェルでは、EVは出ませんでした。今後はEVが発売される可能性はありますか。

できないことはないと思います。先日、トヨタの技術の発表会がありました。その中で同じシャーシを使う車で、EV車を出すと言っていました。まったく難しく不可能ということではないと思いますが、現時点のラインアップに入っていないため、プラグインハイブリッドの方が現実的、というのが今の時点でのトヨタの見解だと思います。

おすすめの記事

おすすめの記事

アクセスランキング

アクセスランキング

ページトップへページトップへ