四六時中「お腹が鳴る」人は注意 対策はストレス排除と腸内環境改善 お腹の音はストレスのバロメーター

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「お腹が鳴るのは空腹のとき」だけじゃない 鳴り過ぎる場合は体のSOSかも

「1日中お腹が鳴っている」場合は注意

大事な場面や静かな時に限って、お腹が鳴ってしまうことはありませんか? 「鳴るのは空腹のとき」と思いがちですが、原因はそれだけではないんです。

どんな時に鳴るのか、鳴りすぎは良くないのか、鳴り過ぎる場合は体からのSOSの可能性も。「お腹が鳴る音」について、新井勝大医師(国立成育医療研究センター消化器科)に話を聞きました。

【おなかが鳴る】もしかしたら体からのSOS?

鳴りやすい人の特徴は? 鳴りにくい人との違いは胃腸の形や運動の大きさ

お腹が鳴る理由は「体のSOS」腸内環境とストレス排除で改善

大前提として、空腹時や食後にお腹が鳴ることは生理現象で、健康には問題ありません。

空腹時は血糖値が下がるので、胃に残っている食べ物を小腸に運び、糖分を吸収しようと胃や腸が動きます。その時に胃に残っている空気が広い胃から狭い腸に勢いよく流れ込むためお腹が鳴ります。

食後も食べたものを消化して、胃から小腸へ送り出す時に、お腹がゴロゴロ鳴ることがあります。

―――よく鳴る人のほうが活発に胃腸が動いていて良いということですかね?

新井医師によりますと、同じ状況でも鳴りやすい人と鳴りにくい人がいるといいます。その人の持つ胃や小腸の形、運動の大きさに違いがあり、「お腹が鳴らないから胃腸が活発に動いていないというわけではないので安心してください」とのことでした。

ただ、「空腹や食後でもないのに一日中お腹が鳴っている」とか「お腹が鳴るときに痛みや不快感といった違和感がある」場合は体からのSOSのサインかもしれないということなんです。

空腹や食後以外のひどい腹鳴は要注意 「ストレス」要因の排除を

「空腹や食後ではない時にお腹が鳴るとき」というのは、下記が考えられます。

■腸内の腫瘍や便溜まり
腸に腫瘍があったり、便秘でたくさんの便が詰まっているときも空気の通り道が狭くなるので、胃や腸が動くタイミングでお腹が鳴ることがある

■過敏性腸症候群
お腹が激しく鳴るのに加え、腹痛や下痢、便秘中には吐き気や不快感など伴う。大腸の内視鏡検査をしても炎症や腫瘍もなく、一見異常はない

―――過敏性腸症候群は何が原因でしょうか

ストレスが大きく関わっているそうです。例えば「近所づきあいが辛い」「リハビリが嫌だ」というような、気が進まないこと、つまり「ストレス」によって引き起こされる症状です。

胃や腸を含めて、内臓は自律神経で動いています。過労やストレス、生活習慣の乱れによって自律神経が乱れると、普段、動かないようなタイミングで胃や腸が動きます。

その結果、空腹でもないのに、普段鳴らないようなタイミングでお腹が鳴ったりするようになります。また、ストレスによって食生活が乱れたり運動不足になったりすることで腸内環境が悪化し、ガスも溜まってお腹が鳴りやすい環境が整ってしまうということもあります。

―――ストレスは現代人にとって切っても切り離せない気がします

空腹や食後に「お腹が鳴ることにすら敏感になりすぎてストレスになる」という人もいて負のスパイラルに陥ったりします。新井医師のところにもストレスでお腹が一日中鳴ることについて相談に来る人も一定数いるそうです。

ずっとお腹が鳴ることが気になりすぎて困る人は、腸内環境を整えてガスや便を溜まりにくくしたり、ストレスの要因を排除したりするだけでだいぶ改善し、お腹が鳴る音や腹痛などに困ることは少なくなるそうです。ただ、あまりにも激しく音が鳴る人や痛みなどの違和感がある場合は、病院で相談するようにしてください。

お腹が鳴るから病気だというわけではないので、あまり心配する必要はないのですが、体からのSOSのサインの場合もあります。普段鳴らないようなタイミングでのお腹の音は、そういった声の場合がありますので、耳を傾けるようにしてくださいとのことです。

お腹がゴロゴロ、ギュルギュル鳴るのはストレスのバロメーターと考えるのも良いかもしれませんね。

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