高齢者の社会的孤立で健康リスク上昇 「週1回未満」の交流で認知症リスク1.3倍超に
「高齢者の社会的孤立」とは、どういったリスクを引き起こすのか。対策とともにお伝えします。
週1回未満の交流で認知症・介護リスク1.4倍 予防に必要な人との関わり
日本福祉大学の斎藤雅茂教授によると、社会的孤立とは「家族や地域とほとんど接触がない状態」を指します。孤立は個人の気分の問題にとどまらず、健康へ深刻な影響を及ぼします。この社会的孤立は単に個人の寂しさの問題ではありません。
2024年には国が「孤独・孤立対策推進法」という法律を施行するほど、社会課題になっているのです。なかでも高齢者の場合深刻なのが「健康への影響」です。斎藤教授によると、認知症や介護が必要な状態となるリスクが高まり、さらには早期死亡にもつながると言います。
では、人とのかかわりがどのくらいの頻度になったら、こうしたリスクが高まるのでしょうか。
愛知県内6市町村の要介護認定を受けていない65歳以上の高齢者約1万2,000人を10年間追跡した調査によると、同居家族以外との交流が「週1回未満」の人は、毎日交流する人に比べて認知症や要介護になるリスクが1.3〜1.4倍高まることが分かりました。
さらに、交流が「月1回未満」になると、早期死亡のリスクも1.3倍になるということなのです。斎藤教授によると、月1回未満の交流の場合の死亡のリスクは、喫煙をするのと同程度だということです。
人との交流が乏しい状態が健康を脅かす要因として、斎藤教授は主に2つの理由を挙げます。1つ目が「孤立による強いストレスが心身に負担をかける」こと、そして2つ目が「体調に異変があったとき、周りからのサポートを得られず、病気がわかったときには手遅れになってしまう可能性がある」ためです。
そのため、交流を持つということが大切になります。斎藤教授によると、現在、人と交流ができる「通いの場」の整備が進んでおり、自治体が行っているものや自分の趣味と合うものを探して顔を出してみるといいということでした。



















