【南海トラフ地震】愛知県が被害予測を12年ぶり見直し 津波死者は減るも建物倒壊への対策が今後の課題に
改めて今回、見直された被害予測を見てみましょう。過去の南海トラフ地震のうち最大規模の地震が起きた場合、愛知県内の死者数は前回の調査と比べて1100人少ない約5300人と予測されています。
自治体ごとに見てみると、最も多いと予測されたのが西尾市で、約1300人です。前回よりも500人減っているものの、堤防などの耐震化工事がまだ終わっておらず、依然として津波や浸水により多くの被害が出ると予測されています。
次に多いのが名古屋市で、約900人です。浸水・津波の死者数は半減しましたが、建物の倒壊などで約300人が亡くなるとされています。
一方で県は、南海トラフで理論上起きる可能性がある、さらに大きい地震の被害予測も見直しました。1000年に1度、あるいはそれよりもっと発生頻度が低いとされているマグニチュード9を超える地震の場合です。
この地震が冬の深夜に起きた場合被害は最大になり、死者数は県全体で約2万7000人です。前回の調査から2000人減っていますが、それでも過去の南海トラフ地震をもとにした予測の約5倍です。その半数以上が津波と浸水による死者です。ただ県は、県民の7割が地震の発生から10分で避難できた場合、死者数は3分の1ほどに減るとしています。
鷺谷教授は早期の避難のため「少なくとも寝室の家具の固定や落下対策を行ってほしい」と話しています。
また県は今回初めて災害関連死についても調査しました。災害関連死とは地震や津波による直接的な死ではなく、避難所での生活などで体調や持病が悪化して亡くなることです。今回の予測では県内で最大8400人と推計されました。
これについて鷺谷教授は、「医療や物資の支援体制の強化など、社会全体で災害関連死を減らす取り組みを進めていく必要がある」と指摘しています。今回の被害予測の詳細は県のHPで確認することができます。














