マンホールトイレに防災井戸 災害時の不便軽減する仕掛けいっぱい “駅チカではない”マルシェの戦略
名古屋市瑞穂区にオープンした商業施設「iiNEマルシェ」。じつは万が一、災害が発生した際に、住民の皆さんの不便を和らげるためのさまざまな設備が整っています。中電不動産の担当者に、詳しく話を聞きました。
――どうして災害への備えを考えたのでしょうか。
中電不動産 まちづくり推進部
塚平克樹部長:
「ここは60年にわたり中部電力の社宅があった場所です。お世話になった地域の皆さまに、何か恩返しをしたい。そんな思いから、まちづくりを通じた地域への貢献をコンセプトに準備しました」
――敷地内にある設備について教えてください。
「1つは敷地内に5つ設置してある『マンホールトイレ』です。非常時にはマンホールの上にテントを設置。個室にして、用を足すことができます。便座も設置できるようになっています」
――断水時にも使えるそうですね。
「70メートルの地下から井戸水をくみ上げています。井戸水は太陽光発電を使ってポンプアップして水を貯めます。そして(画像の)棒を引っ張ると水が排水管に流れる仕組みになっています」
太陽光発電では携帯電話の充電などもできるということです。そのほか防災倉庫や、かまどとして使えるベンチ、住民の皆さんが避難できる広場までそろっています。