交通死亡事故の原因1位は「漫然運転」 頭がぼんやりする車内温度に注意 防止策は「シートの角度調整」
NEXCO中日本管内での死亡事故は、2023年34件発生。そのうち16件が交通量が少ない深夜に起きています。NEXCO中日本は、これらの事故の大きな要因の1つに居眠り運転があるとみています。
しかし交通事故の原因は、居眠り運転だけではありません。2023年の1年間に、全国で発生した交通死亡事故の原因1位は「漫然運転」です。この漫然運転について、詳しく解説していきます。
集中力や注意力が低い状態「漫然運転」
漫然運転とは運転以外のことを考えたり、頭がボーッとしたりするなど集中力や注意力が低い状態で運転すること。「居眠り運転」や「ながら運転」は眠気やほかの作業により目を向ける道路などが見えていない状態です。
一方、漫然運転では前は見えているものの、ぼんやりしているので道路上の危険予知や適格な判断・操作が正常にできなくなります。
実際に漫然運転の様子を捉えたドライブレコーダーの映像があります。
日本交通科学学会の理事の吉村俊哉さんは、花粉症や薬の副作用・新生活に関する考え事や悩み事・車内温度こうした春ならではの要因が漫然運転につながるとしています。
日本自動車連盟JAFによりますと、3月下旬の最高気温15~20度の場合、車内の温度は天気や車種によっても異なりますが25度前後になるとのこと。また、睡眠に適した室内温度は20~25度といわれています。頭がぼんやりする温度に自然となってしまうんです。つまり、この春の時期は、漫然運転だけではなくて、「居眠り運転」にもつながる可能性があり、注意が必要なんです。