自治体の受け入れ態勢が課題 能登半島地震の災害ボランティアの活動の現状は?
能登半島地震の発生からおよそ2カ月が経ちました。現在も、復興のための活動が行われています。今回は能登半島地震の災害ボランティアの現状や注意点について説明します。
ボランティアの登録者数は約2万9200人
現在の活動範囲は石川県では輪島市や珠洲市など、7つの市町で県内外からの災害ボランティアが活動しています。活動内容は災害ごみの片づけや運搬、支援物資の仕分けなどです。
ボランティアの対象は、全国の15歳以上の方です。ただし中学生も親や引率教員など、保護者が同伴する場合は参加できます。ボランティアに登録している人は、2月28日時点でおよそ2万9200人。しかし実際に参加した人は約5400人です。1日あたりの募集人員は多いところでも80人。自治体の受け入れ態勢をどう整えていくかが課題になっています。
日帰りボランティアの活動時間は1日約4時間に制限
また、活動時間の制限も大きな課題です。参加者は金沢市からバスに乗って被災地へ向かいますが、珠洲市など奥能登地域の遠いところだと片道5時間ほどかかります。これにより、日帰りのボランティアは活動時間が1日4時間ほどに限られています。
宿泊ボランティア開始により移動時間は減少
ただ、ボランティアの規模は少しずつ拡大しつつあります。2月26日には宿泊ボランティアが始まりました。穴水町にある宿泊拠点から移動することで移動時間を大幅に削減。活動時間を増やせるほか、長時間の移動による体力的な負担も減らせることができます。
ボランティアに参加するにはどうしたらいい?
まずは「石川県災害ボランティア情報」について検索。県の特設サイトでボランティアの事前登録をします。氏名や連絡先、災害ボランティア経験、活動可能日などを入力します。
服装や持ち物、ボランティア活動保険などの準備は忘れずに
現地でボランティア活動を行っているNPO法人レスキューストックヤードの代表理事・栗田暢之さんに、活動にあたっての服装や持ち物について話を聞きました。
服装は基本的なことですが汚れても良い服装。ただし防寒対策で厚着をしすぎると作業で動きにくいため、インナーを重ねて調整するのがおすすめとのことです。持ち物はヘルメットやゴーグル、マスクのほか、靴はホームセンターで販売している防災靴。そして手袋は滑り止めのついた厚手のものを選びます。