高齢者の免許更新講習「夫婦2人暮らし、生活の足に車は欠かせない」 それぞれが抱える事情

社会 地域 くらし・生活 友だち追加

近年は、自動車教習所の免許更新講習高齢者の受講者が増えているそうです。一体どんな講習が行われているのか、定点観測してその様子を探ります!

実車講習

運転免許更新のために、70歳以上の高齢者は必ず受けなければいけない高齢者講習。高齢化によって受講者も増えています。名古屋市北区の城北自動車学校では、年間約5000人もの高齢者が受講します。

午前8時50分。朝早くから、講習を受けに高齢者が集まってきました。講習内容は、交通ルールのおさらいをする座学、視力検査、そして実際に車を運転する実車講習の3つです。

約30分の座学を終えて受講者たちは実車講習へ。教官を前にうまく運転できるのでしょうか。

最初に車に乗ってきたのは、80歳の男性。まず確認したのが…アクセルの場所。

男性:「これがアクセルやな?」
教官:「そうそうそう!」

この男性、普段はマニュアル車に乗っているそうで、オートマチック車の操作に戸惑った様子です。

実車講習のコース

教官:「最初は外周を回りますね」
男性:「こっちやな」

実車講習のコースは画像の通り。一旦停止する場所や段差路など、現実に近い状況が再現されています。

教官:「いいよ!(速度)30キロね」

順調に講習が進む中、コース最大の難関「段差路」が目の前に。縁石に乗り上げてしまったときに必要な素早いブレーキ操作を学びます。

友だちに会いに運転したい

返納をすすめられることもある

教官:「アクセル踏んで(縁石に)乗ったら急ブレーキを踏んだら良いから。こっちね。ほんじゃ行こう! 思いっきり踏んで急ブレーキ! OK!」

無事成功しましたが…

教官:「じゃあバックして。いや、バック(笑)」

バックではなく前進してしまった車。

先生の言葉に男性はホッとしたのか、バックと前進を間違えてしまいました。高齢者講習では、その結果によって免許を取り上げられることはありません。とはいえ、免許の自主返納を勧められることはあるそうです。

男性:「もうそろそろ(運転を)やめた方が良いんじゃないですか、と言われました」
番組スタッフ:「ちなみにおいくつですか」
男性:「8月で81歳です」

免許返納をすすめられたそうですが、男性には免許を持ち続けたい理由がありました。

男性:「(運転するのは)友だちのところに行くだけ。緑区だから1時間ぐらいかかります」

月に一度、友だちに会いに行くことが男性唯一の趣味だそう。

男性:「友だち会えなくなると寂しいです」

いつまでも友だちに会いにいけるように、安全運転をお願いします!

関連ニュース

おすすめの記事

おすすめの記事

アクセスランキング

アクセスランキング

ページトップへページトップへ