日本国内で年間51万トンの衣料がごみに… 着なくなった服を“交換”することで環境問題解決の糸口に

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名古屋市中村区のタカシマヤゲートタワーモールで6月13日(火)まで開催される「服の交換会」。着なくなった服を持ち込むと、同じように持ち込まれた服と自由に交換できるイベントです。

このイベントを運営する「株式会社ワンピース」のディレクター、石田晴也さんに話を聞きました。

国内の衣服は年間約51万トン廃棄される

――今回服を買い取って売るのではなく「交換会」にした理由について教えてください。

大きく2つあります。1つ目はアパレルが世界2位の環境汚染産業であることです。例えば、運送で使うCO2の排出の問題があったり、国内で衣料が年間約51万トン廃棄されて、ごみになるという問題があったりします。そういった環境汚染を少しでも服の交換で解決したいのが理由の1つです。

また、株式会社ワンピースがレディースアパレルを販売している会社なので、純粋にファッションを楽しんでもらいたいのが2つ目の理由です。

――服の交換会にはどのようなメリットがありますか。

どこかに持って行って売るという煩わしさがなく、服を持ってくれさえすればすぐに交換できる気軽さがあります。

また、実際に持ち込みをされた方の洋服をそばで見ている方がいた場合、「これかわいいので見せてもらえませんか」という会話が生まれるのもメリットの1つです。服に対して「この服はこのお店で買って、このように着こなしすればかわいく見えるよ」とアドバイスされる方もいました。

服の交換会を通じて新しいつながりが生まれて友だちが増え、新たなコミュニティーができます。そこでできた友だちと一緒に再度来場してもらえるということも実際に起こったんです。服の交換会でコミュニティーが生まれるというのは、すごくメリットだと思います。

石田晴也さん

――今回は無料の交換会を場として提供するだけでしたが、利益やそのほかの良い面についても教えてください。

まず、服の交換会の文化を定着させて環境問題の解決の1つになりたいと考えています。現在は赤字事業なので、個人の方や企業の方の協力者を募ってこの取り組みを持続させたいです。その結果として、ワンピースという会社を知ってもらうことにつながれば良いなと思っています。

――今回名古屋で初めて開催されたと思いますが、反響はいかがですか。

すでに1600人ほどご来場いただいています。今回ボランティアさんの呼びかけをしたときに、12名ぐらい参加してもらえました。しかも、その光景を見て「私も参加したい」という方もいて、その場でボランティアをしていただきました。それを見て、僕もすごく胸が熱くなりました。

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