【解説】電動キックボードは7月から法改正 新ルールは「自転車並み」 実証実験踏まえた結論に

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電動キックボードに関する法改正。なぜこのような内容になったのか、問題点はないのか、法改正に携わった城 譲さんに話を聞きました。

自転車並みに法改正を行った

事故

―――電動キックボードに関する法改正ですが、なぜこのような法改正になったのでしょうか。

今回のルール整備は規制緩和ともいわれています。警察庁としては、電動キックボードの実態に即して適切な規制を作ったという認識だと思っています。道路交通法ができた頃は電動キックボードはなく、原付バイクになっていました。

ただ年々利用者も増加して、事故も増えてきました。そのため、電動キックボードの実態に合ったルールを整備することで、取り締まりもしっかりやっていこうとのことで今回の法改正につながったと考えています。

―――普及率を考えて、新たにルールを作ったとのことですが、ヘルメットは努力義務になる等、なぜこのような内容になったのでしょうか。

今回の法改正について議論が始まったのは、2019年と4年ほど前になります。2020年から事業者と警察で実証実験を開始し、有識者の委員会も作られて1年以上にわたり議論が重ねられてきました。

実証実験の結果、事故の対応や実際の利用者がどの程度のスピードで走っているのか。利用者や非利用者の声も踏まえて、「16歳以上であれば免許が不要」「ヘルメットは努力義務」といった結論に至っています。

―――自転車よりも厳しいと思いますが、その辺りの立ち位置はどうなのでしょうか。

警察庁では自転車並みに法改正を行ったと考えています。速度についても、原付は30キロですが、電動キックボードは機能的に20キロまでしか車道では走れない、歩道では6キロ以下の速度が出せないモードでしか走れないとして、自転車が街の中で実際に走っている速度も測って、それ並みに作られたと認識しております。

―――電動キックボードと自転車とは根本的に乗り物が違うと思いますが、自転車とも同等の法整備で大丈夫なのでしょうか。

これまでの実証実験を踏まえると、今回は自転車並みの法改正になりました。しかし、ここで終わりではなく、実際に法が施行されて利用者がどのように走行させるのか。また、ほかの車やオートバイの利用者がどのように思うのかも、今後しっかり確認して、適切なルールはこれからも見直しが行われていくと思います。

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