メガネも濡れない超微細な「濡れない霧」ノズル大手老舗メーカーの独自技術と広がる活用現場
暑さ対策などでよく見かけるミスト。そのミストを農業や空間演出といった用途に広げた独自の技術力とは。
こうしたスプレーのノズルで業界トップクラスのメーカーが、1954年創業のいけうちです。
およそ5万種類もの産業用スプレーノズルを製造・販売するいけうちは、さまざまなタイプの霧を生み出すための製品やサービスを手掛けています。
そのいけうちが独自に開発した看板製品が、触れても水滴がつかない、ぬれない霧のドライフォグです。
ぬれないとはどういうことなのか?一般的なミストと比べてみると、一般的なミストではメガネのレンズに水滴が付着しますが、ドライフォグを吹きかけたメガネのレンズには、一切水滴がつきません。
実はこのドライフォグ、水の粒子が直径0.01ミリ以下という非常に微細な霧。
水の粒子は細かいほど表面張力が強いため、物にぶつかっても弾けず、跳ね返るのです。
その粒子は水同士を高速でぶつけ合うことで、大量に生み出すことができます。
ドライフォグは精密機械や印刷などの工場で使用されていて、チリなどを引き寄せる静電気が起こらないよう、一定の湿度で製品を濡らさずに保つことができます。
いけうち 平松弘樹研究開発部長:
「電子機器業界などでは非常にその1粒の大きな水滴によって深刻なダメージを受けるんですけど、このノズルは噴霧の開始時や停止時に大きな水滴が垂れることがありません」
ぬれない霧は他社も打ち出していますが、狙った大きさの粒子を出し続ける精度の高さが、工業用途に耐えるいけうちの強みだと言います。用途に応じたさまざまな霧を生み出すいけうち。
【精密工場から畜産・農業・観光まで】牛の夏バテ防止や水耕栽培、空間演出へと広がる活用領域
活躍の場は工業以外にも。実際に導入している牧場では、霧での冷却機能を高めるため、ドライフォグより少し大きい粒の霧を使用。それでも牛や床などを濡らさず、衛生環境を保っています。乳牛は暑さによるストレスで白血球数値が上昇し、搾乳量が著しく減少するという課題がありました。
























