チョコレートが食べられなくなる未来がすぐそこに 「カカオ2050年問題」を専門家が解説
国内外のブランドの約250種類のチョコレートが楽しめるイベント、「ラシックパサージュ」が名古屋・栄の「ラシック」で開催されています。
会場には、国内外のブランドから250種類のチョコレートが並びます。スイーツコレクションの目玉の一つは、フランスからの直輸入のチョコレートです。1月24日にイベントが始まったタイミングでは約120種類の直輸入チョコレートがありましたが、開催から約2週間後には19種類しか残っておらず、その人気の高さがうかがえます。
1925年創業のパティスリーが手掛けたチョコレートには、洋梨のリキュールが入っており、口溶けの良いトリュフチョコレートに、フルーティーなリキュールが口いっぱいに広がります。
国内のブランドも一つ紹介します。モロゾフとオニバスコーヒーというコーヒースタンドがコラボレーションした商品です。コロンビア産のコーヒー豆が使われており、フレッシュな甘酸っぱさと、後味に優しい甘さがあります。
ただ将来、このチョコレートが気軽に買えなくなるのではないかという声もあるんです。
木にぶら下がっている、濃いオレンジ色をした実。この中に入っている種がカカオの原料となります。今、カカオの生産量が主な産地である西アフリカで減少していて、世界は、『カカオ2050年問題』に直面してます。
長年、チョコレートを研究する広島大学の佐藤清隆名誉教授は、次のように指摘します。
広島大学 佐藤清隆名誉教授:
「比喩的に言うと、2050年くらいにはスーパーで買えなくて、デパートの1階のディオールやエルメスの隣でしかチョコレートが売れなくなるということを、半分冗談で半分本気で言っている人がいる」
カカオの生産量減少の背景には、3つの要因があると佐藤さんは指摘します。
広島大学 佐藤清隆名誉教授:
「カカオの育成条件は複雑で、干ばつが怖い。気温も高温が怖い。36度を超すとカカオの木は成長が止まる。2050年問題を警告しているのはアメリカの研究者だが、彼らが言っているのは、花の実が受粉できる条件が崩れる。カカオは虫が媒介する虫媒花。花粉を運ぶのは虫、非常に小さな虫は湿った土壌でしか育たない。干ばつが進んで虫がいなくなると花は咲いても実がならない。干ばつと高温と虫、3つのひどい状態になれば2050年問題はありえない話ではない。(生産量が)ゼロにはならないけれど、非常に深刻な状態になると思う」
佐藤さんは、この「カカオ2050年問題」を解決するためには、チョコレートの消費を減らさないことが大事だといいます。
広島大学 佐藤清隆名誉教授:
「あまり皆さんがチョコレートから離れると、カカオをつくらなくなる。カカオをつくらなくても、もっと簡単にお金になるような生産物がある。ドリアンやバナナなど、比較的簡単に換金作物にのめり込む可能性があるので、そっちに移ってしまうと、2050年問題がさらに近くにやってくる可能性がある。少々値段が高くても毎日食べるわけではないので、なるべくチョコレートの消費を減らさないようにすることが、われわれができることではないか」











