「一人で抱え込まないで」アルコール関連問題啓発週間前のイベントで依存症患者や家族が断酒を訴える
健康被害などアルコール関連の問題に関する理解を深めるアルコール関連問題啓発週間が11月10日から始まります。それを前に5日、名古屋市ではアルコール依存症だった人やその家族が実体験を話し、断酒の必要性を訴えました。
山本章裕さん:
「妻からはお酒を飲まないこと、会社をサボらないこと この約束を守ることができなかったら離婚するという誓約書を書きました。結局寮での生活でバレないだろうと飲酒をやめられなかった。」
アルコール依存症の患者を支援する団体が開いたイベントで話す山本章裕さん。今は断酒をしていますが4年ほど前に仕事の都合で、一人暮らしとなり、さらにコロナ禍の外出自粛で家にいることが増え、お酒が欠かせなくなりました。飲酒で無断欠勤を繰り返し、最愛の家族と別れることになってしまいました。
山本章裕さん:
「本当に寂しくつらい時が多々あります。しかし過去は取り戻せません。一日一日断酒を継続していきたいと思っております」
一方夫がアルコール依存症だった樅山紀美子さん。物に当たったり、暴言を吐いたりする夫に、子どももおびえるようになっていました。樅山さんは、依存症について調べ、「夫は病気である」と知りました。その後、夫婦で依存症に向き合い、断酒に成功しました。
樅山紀美子さん:
「アルコール依存症は病気であると多くの人に知ってほしいと思います。悩んでいる家族に1人で抱え込まずに、理解してもらえる人を見つけて話を聞いてもらう。人に話すことは簡単ではないがとても大切だと思います」