食中毒が最多は10月、おにぎりやエビフライなど要注意 油断と夏バテが危険 予防の三原則

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食中毒が最多は10月、おにぎりやエビフライなど要注意 油断と夏バテが危険 予防の三原則

食中毒の発生が最も増えるのは10月。食中毒に悩まされないためには一体どうすればいいのか。食中毒の対策について解説します。

2023年9月、青森県の駅弁製造会社の弁当による集団食中毒が発生しました。食中毒が発生したのは、ウニやイクラなど海鮮を使った駅弁で、中には「ご飯が糸を引いている」との情報もあったといいます。

この食中毒には弁当の温度管理が関係しているとも言われていますが、実は気温が低くなってきた今こそ食中毒に要注意なんです。

月別の食中毒の発生件数で、過去5年間の平均を示したグラフによると、10月が食中毒が最も多く発生しています。

10月に食中毒が増える理由

10月に食中毒が増える理由は油断と夏バテ

名古屋文理大学短期大学部・食物栄養学科の佐藤生一名誉教授に話を聞きました。佐藤名誉教授によると10月に食中毒が増える理由は、油断と夏バテにあります。

まず油断について説明します。夏は暑さで食べ物が傷みやすいという危機意識があると思います。しかし暑さが落ち着くと危機感が薄れ、対策を怠ることで食中毒に繋がってしまいます。

次に、夏バテです。10月は夏の暑さによる夏バテからまだ回復していない人も多く、体力や免疫力が低下している時期です。食中毒の原因になる菌は弱った体に入り込みやすいので食中毒になる人が増えてしまいます。

2023年の夏は猛暑が続き、食欲不振や睡眠不足を感じた方もいると思います。そういった方は免疫力が下がりやすい可能性があるので、より注意が必要です。

食中毒の原因になりそうな食べ物

佐藤名誉教授に、食中毒にならないための注意点を聞きました。食中毒の原因になりそうな食べ物をみていきます。

■おにぎり
厚生労働省によると、人の手は石鹸で洗ったあとでも数百個の菌が残っているそうです。手の菌が食べ物につくと時間が立つほど繁殖していき、食中毒の原因になります。握る前の手洗いはもちろんラップやビニール手袋などを使いましょう。

■エビフライ
お弁当に詰めるときに醤油をかけていると、その状態がNG。菌は水分をえさにして繁殖するのでこのエビフライは菌の絶好の居場所になってしまいます。水分を含む調味料は別の容器に入れて食べる直前にかけましょう。

■かまぼこ、ハム
加工食品は加熱しなくても食べられますが、要冷蔵の食べ物には注意。常温だと傷みやすいので、しっかり加熱してから入れるようにしましょう。

食中毒予防の三原則

食中毒予防の三原則

これらの注意点を踏まえて食中毒予防の三原則をお伝えします。三原則とは、菌を「つけない」、「増やさない」、「やっつける」です。

■「つけない」
菌をつけないように調理前には必ず手洗い。食べ物に手が触れないようラップや手袋、箸を活用しましょう。

■「増やさない」
菌を増やさないように水分の多い調味料は別の容器に入れます。またお弁当を食べるまでは保冷剤や冷蔵庫で冷やしてください。

■「やっつける」
菌をやっつけるために生ものと加工食品は調理の時にしっかり加熱。お弁当は食べる前にもしっかりレンジで温めてください。

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