若者の犯罪を防げ 名城大学付属高校の放送部が啓発動画を制作 テーマは「闇バイト」

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2023年1月から6月末までの半年間に、愛知県警に逮捕・検挙された20歳未満の人数は「978人」。愛知県警によると2022年の同じ期間と比べ、203人増えています。

若者の犯罪の増加に歯止めをかけようと、名古屋市内の高校が部活動で啓発動画を制作しました。

依頼したのは中村警察署(名古屋市)

放送部 部長

名城大学付属高校の放送部。昼休みの放送や、「全国高校放送コンテスト」にエントリーするための、動画作りなどを行っています。

7月下旬、放課後の部室をのぞくと打ち合わせをしていました。

放送部 部長:
「非行防止に関するビデオを作成しています」

放送部が作ろうとしているのは若者の犯罪を防ぐための動画です。依頼したのは中村警察署でした。

部長:
「名城高校の放送部が動画制作をしていると聞き、啓発動画の制作を依頼しました。啓発を同年代がすれば、高い効果が得られるのではないかと考えました」

放送部が考えたテーマは「闇バイト」です。

部長:
「最近の中の一番深刻というか、タイムリーなものはなにかな?って思ったら、闇バイトに辿りつきました」

部員だけで企画、撮影、編集までを行う

部員たちだけで啓発動画を制作

2023年6月に名古屋市中区大須の時計店で発生した強盗未遂事件。男4人が逮捕されました。取り調べでは、4人全員が「闇バイトに応募した」と供述。男の1人は18歳。さらに、ほかの3人も24歳以下の若者でした。

放送部の部員たちは、同年代の若者が闇バイトで逮捕されたと知り、他人事ではないと考えたのです。動画は、企画から撮影、そして編集に至るまで、部員たちだけで行い、約1カ月間かけて制作しました。

動画内で登録の一歩手前で踏みとどまる高校生を表現

動画の内容の一部:
「なんで、俺、闇バイトなんて始めようと思ったんだろう…」

お金欲しさから、闇バイトと疑われるサイトにたどりついた高校生。登録の寸前、海外協力隊として世界の困っている人を助けたい、という夢が頭をよぎります。自分の将来を棒に振ってしまうかもしれないと我に返り、登録の一歩手前で踏みとどまりました。

名古屋市中村区内の商業施設で動画を公開

7月下旬、名古屋市中村区内の商業施設では、放送部が作った動画が流されました。動画を見た大学生は「闇バイトは実際にあるので、自分は騙されないように気を付けたいなと思います」と話します。

部長:
「自分も高校生として、非行について考える良いきっかけになったと思います。この動画を通して闇バイトについてもっと知ってもらって、事件などに巻き込まれないようになってもらえたら嬉しいです」

名城高校放送部が制作した動画は現在、中村警察署内にある電子掲示板で公開されています。

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