国府宮はだか祭に奉納する「大鏡餅」 高さ約2.4m・重さ4t、大人80人が全身全霊で餅つき 稲沢市
成形にはクレーン車も登場
餅をこね終えると、いよいよ成形作業です。何人もの男たちが大きな餅に体当たり、中央へ餅を集めます。するとそこに登場したのが大きなクレーン車! 台の両端にロープをくくりつけて台ごと持ち上げ、さらに男たちも総力を結集して餅をひっくり返しながら丸めます。
全身を使いながら転がして丸めた餅は、周囲に布を締め上げて円形に。ようやく直径2.4メートル、厚さ40 センチの下餅が完成します。その上には同じように作った上餅をのせ、さらにひし餅を2枚重ねます。
ひし餅の上にのせる「だいだい」も手作りで準備。水・寒天・砂糖・白あんを温めながら混ぜ、着色料で色づけしたものを冷やし固めれば重さ450キログラム、ようかん1000本分にもなる巨大だいだいの完成です。出来上がった大鏡餅は2メートル35センチもの高さになりました。
いよいよ奉納当日 無事に楼門をくぐれるか
大鏡餅が出来上がると、今度は飾り付けの作業へ。長寿や立身出世の縁起物である活伊勢海老や、1つのことを最初から最後まで全うする縁起のある鯛、幸せを“かき”集める干し柿など、縁起の良いものを飾りつけます。
80人がかりで完成した大鏡餅は、奉納する前に市民にお披露目。大鏡餅を載せたトラックが、あま市内をパレードします。
12年ぶりにあま市内をパレードする大鏡餅の姿に市民たちも大歓喜! 子どもたちも「将来やってみたい」と元気よく話します。
いよいよ奉納当日の2月21日。当日はあいにくの大雨ですが、それでも力を合わせて大鏡餅の奉納へと向かいます。
雨に濡れないようしっかりビニールで覆われた大鏡餅が参道に到着。しかし、車両は参道の途中までしか入れないので、台車に載せ替えて人力で引っ張ります。