「安くなるのを待っていた」愛知の旅券センターに連日行列 パスポート発行負担は減少も”新たな負担”とは
記者リポート:
「午前9時前です。愛知県旅券センターの前には多くの人が並び、列をつくっています」
7月2日、名古屋市中村区の愛知県旅券センターには、受付開始から1時間で約100人が訪れました。その理由を聞きました。
申請に来た県民:
「7月から安くなるのでそれが始まってから来ようと思っていた。せっかくだったら安くなってからの方がいいかなと思って」
7月1日から始まったパスポートの申請手数料の大幅値下げ。愛知県旅券センターによりますと、初日の2026年7月1日は、例年の2倍以上となる約800人が申請に訪れたということです。
申請に来た県民:
「7月1日から安くなるということで来ました。待っていたんです。クルージング旅行に行きます。旅行料金に比べたら大したことないんですけど、それの積み重ねですよね」
申請に来た県民:
「物価が上がるばっかりなので、大きいですよね。12月にバングラデシュに行こうかなと思っている。日本とは違った経験ができるとか、いろいろな人に知り合えるとかが魅力です」
一方で、こんな心配の声も聞かれました。
申請に来た県民は:
「円安だけは何とかなってほしい。円が安いので、海外行くには大変」
申請に来た県民は:
「安くなってから更新しようかなと。円安でダメージが大きいので」
パスポートの新しい申請手数料は、18歳以上の人が取得できる10年用の場合、窓口申請では1万6300円から9300円に、オンラインの申請では1万5900円から8900円になり、ともに7000円安くなりました。
日本人のパスポート保有率の低さ
手数料引き下げの背景にあるのが、日本人のパスポート保有率の低さです。
外務省によりますと日本の有効なパスポートの累計は2025年12月現在で約2193万件で日本の総人口の約18%にとどまっています。ほかの国の保有率と比較してみると、日本旅行業協会の調べではイギリスで約60%、韓国で約42%などとなっていて日本は諸外国と比べるとパスポートの保有率が低い状況です。
一体なぜなのか、専門家に話を聞きました。
JTB総合研究所 小澤信夫上席主任研究員:
「出張で初めて海外に行きますとか、修学旅行で海外に行きますなど、『特別感』のようなものが日本人の特徴かと思う。(パスポートを)いつ使うかではなく、常に持っておくものという習慣が身についているのが、韓国とかカナダとかオーストラリアとかヨーロッパ。根付いている考え方が日本と大きく違う」
また、コロナ禍を経てこんな変化もあるといいます。
JTB総合研究所 小澤信夫上席主任研究員:
「コロナ禍以前まで、海外旅行のボリュームゾーンであった『団塊の世代』が、後期高齢者の年齢に差し掛かっている。『海外旅行から卒業してしまった』と言うと語弊があるかもしれないが、そういった状況に今なっているのではないか。途切れた流れを元に戻すことができていないのが現状あるのではないか」












