急転直下決着「日米関税交渉」15%で合意 自動車関連への悪影響は「3分の2か半分に」専門家分析
アメリカとの関税交渉は、相互関税と自動車関税がともに15%で合意に至りました。合意した内容として、相互関税の税率は15%、日本はアメリカに約80兆円を投資し、利益の90%をアメリカが受け取ること、日本が自動車やコメ、その他の農産物などの貿易について開放することなどを挙げています。
自動車産業や日本経済への影響はどうなるのか。第一生命経済研究所の首席エコノミストである永濱利廣さんに、今後の展開について話を聞きました。
関税交渉合意を受けて、株式市場にも動きがありました。7月23日の日経平均株価の上げ幅は一時1500円を超え、終値は4万1171円と、7月22日の終値と比べ1396円40銭高の大幅反発。4万1100円台を回復するのは約1年ぶりです。日本車への追加関税が引き下げられ、企業業績への悪影響が緩和されるとの期待から、自動車関連を中心に幅広い銘柄が買われました。
――今回の合意について、永濱さんは率直にどう受け止められましたか。
「私も含めて、多くの市場関係者が自動車以外の相互関税はある程度下がる可能性が高い一方で、自動車に関しては引き下げが難しいのかなと思っていました。
実際下げられたことで、いい意味でのサプライズです。これにより日経平均株価もかなり上がりました」
「想定したほど、日本経済は悪くならないのでは」との期待感
――自動車産業への影響について、どのようなことが考えられますか。
「もともと日本経済にとって、自動車産業は屋台骨です。関税が高いままだと、日本からの輸出がしにくくなり、日本国内の生産が落ちて、下請けの企業などにも影響が及びます。例えば、中小企業の倒産が増えたり、失業が増えたり。そうしたことが警戒されました。
関税が思ったほど上がらなかった、逆に下がったことからすると、輸出関連の製造業の下請け企業などに及ぼす悪影響が緩和されます。そうなると、当初の想定ほど日本経済は悪くならないのではないか。そうした期待が高まったと思います」
――とはいえ、自動車産業にとって“逆風”であることに変わりはない、と。
「逆風の強さが“若干”緩まったと考えています。おそらく日本経済はすでに景気後退の瀬戸際にあり、その可能性はほぼ高い。その悪化の度合いでいえば、少し決定的なものになるのではないかなとの期待が高まったということです」















