「高校生からお小遣いをやりくりしよう」10代からお金の正しい知識を身につけ、資産形成の準備を
一方、お金の使い方で気をつけたいのはクレジットカードの支払いです。クレジットカードでの買い物は、自分の信用でお金を借りて翌月お金を払う仕組みです。いわば“借金”です。中でも、翌月全額返済するのではなく、毎月一定額にして少しずつお金を返す「リボ払い」には要注意です。
山口さん:
「リボ払いは一見『少しずつ支払うから便利』だと感じます。しかし、支払いが終わらないままどんどん利息が膨らんで気づいたら“借金地獄”になっていることもあるんです。例えば10万円の買い物をリボ払い(年利15%、月5000円返済)で払うと、完済までに約2年かかり合計12万円以上も支払うことに! なんと2万円の利息がつくんです。
これを繰り返すといつまでたってもお金が貯まりません。リボ払いの金利は一般的に15%が多いんです。銀行の普通預金の金利は0.21%。普通預金の金利のなんと7万5150倍の借金を背負うことになります」
貯蓄のプロが伝授!正しいお金の貯め方増やし方
そこで山口さんは「正しいお金の貯め方」として重要なことを生徒に伝えます。
山口さん:
「ちなみにお金を増やすには順番があります。最初のステップはお金を貯めるステップ。これは出し入れしやすい『普通預金』が良いです。2番目のステップは、預けたお金が確実に戻ってくる『定期預金』『個人向け国債』。この1番・2番のお金を増やす土台ができてから、最後の3番の投資をします。
お金は急には増えません。じっくり時間をかけて増やすことが大事です」
国債は国が出している債券のこと。「国にお金を貸す代わりに利子がもらえる」という金融商品です。国がお金を集めるために発行していて、個人が買える国債を「個人向け国債」といいます。
山口さん:
「実は個人向け国債には年齢制限がありません。個人向け国債は高校生でも買えますし、1万円から近所の銀行や信用金庫といった金融機関で購入できます」
お金について興味を持つことが資産形成の第一歩に
高校生からやっておくべき、自分でもできるお金の学び方。それは今回の授業にもあった「そもそもお金とは何か」と世の中のお金に興味を持つことから始まります。今回の授業を終えて、生徒のお金に対する意識に変化はあったのでしょうか。