美濃焼で世界に認められた「光洋陶器」 年間約400アイテムを生み出す製造現場に密着

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「光洋陶器」が生み出すコーヒーカップ

土岐市を含む岐阜・東濃エリアは「美濃焼」の産地として知られ、国内の陶磁器の50パーセント以上を生産する一大産地だ。中でも世界にも認められる商品を生み出すのが「光洋陶器」(岐阜県土岐市)。ホテルやレストラン用の業務用食器を年間200万個以上製造している。なぜ、そこまでプロに選ばれ続けるのか。光洋陶器の高い品質、器づくりの真髄に迫った。

【動画を見る】「光洋陶器」の製造現場に潜入!

年間約400アイテムを世に送り出す「光洋陶器」

皿やマグカップなど1万種類以上を展開

光洋陶器が創業したのは「東京オリンピック」が行われた1964年。創業当時は海外輸出用の食器を製造していたが、その後、国内の業務用食器にシフトチェンジ。時代に合ったモノづくりを続けてきた。

代表取締役社長・加藤伸治さん

代表取締役社長・加藤伸治さんは「半年に1回、約200アイテムリリースしている」と話す。

「年間で約400アイテムを考案しているんです。いろいろな面白い取り組みをしています」

0から1を生み出す数多くの挑戦があるからこそ、国内だけでなく海外でも愛される大ヒット商品が生まれるのだ。

ORIGAMI「Aroma Mug」

光洋陶器で取り扱っている食器は、皿やマグカップなど1万種類以上。中でも、ORIGAMI「Aroma Mug」は、シリーズ全体で年間約60万個を販売する人気商品だ。底が広がっていることでコーヒーの香りが逃げにくいという。

そんな製品づくりの現場では、どのような光景が見られるのだろうか。職人によるコーヒーカップの製造現場と焼成の様子を見せてもらった。

コーヒーカップづくりの職人のスゴ技に注目

原田パトリシアさん

カップに“持ち手”を付ける作業を担当するのは、原田パトリシアさん。この作業だけを10年間続けてきたエキスパートだ。

持ち手がピタッとくっついた!

まずは持ち手に泥状の粘土を付ける。このとき持ち手はふにゃふにゃの状態だが、職人の手にかかれば、ピタッと装着することができる。10年間で培った原田さんの技術は、この工場にとって欠かすことができない。「最初は難しかった。ハンドル(持ち手)が柔らかいから」と原田さん。

窯の全長は50メートル

見事な職人技が光ったあと、最高800度の熱でじっくりと「素焼き」していく。窯の全長は50メートルもあり、中央部分が最も高温。ゆっくり温度を上げ、ゆっくり下げることで、カップは割れることなくしっかりと固まる。この窯に入ってから出てくるまで、なんと30時間! この手間暇が、高い品質を保つカギになるのだ。

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