「海洋プラスチックごみはなぜ問題か」説明できる? 小学生が挑んだ“大人でも難しい”海洋ごみ問題2選
海洋ごみをテーマにした出張授業が1月31日、名古屋市港区の港楽小学校で行われました。配布された教材の中には「小学生でこんなことを学ぶのか」と大人でもうなってしまうような問題もありました。そんな教材内で出題された問題の一例をご紹介します。
「海と日本プロジェクト in 愛知県」が主催するこの出張授業は、海洋ごみ問題や海の未来について考えてもらおうと、2021年から毎年、名古屋市内の小学校で行われています。名古屋市港区・港楽小学校の4年生と5年生の児童、合わせて70人が参加しました。
出張授業で配布されたのは、海洋ごみをテーマにした算数、理科、社会、総合の4教科の教材です。佐鳴予備校・八千代エンジニヤリング株式会社などが協力して製作しました。今回は4つの教科のうち「社会」「理科」の問題をピックアップしました。
テキスト問題の一例
<社会>
下記の【】内に当てはまる言葉を埋めてください。(画像参照)
・海洋ごみは、海だけで捨てられているのではなく、【 1 】から流出している。
・【1】から流出したごみは、雨水や風によって【2】へたどり着く。
・日本は、国土の約【3】が山であり、その間を流れる【2】は長さが【4】く、上流から下流への高低差が【5】。そのため、短い時間でもごみも海へたどりつきやすい。
・年間の降水量(一年間に雨が降る量)は世界平均の約【6】倍。【7】…「その地図で、実際の距離をどのくらい縮めたか」の比率のこと。実際の距離を知りたいときは、地図上の【8】に、【7】の分母をかけて計算する。
【答え】
1.町、2.川、3. 4分の3、4.短、5.大きい、6.2、7.縮尺、8.長さ
川のごみはポイ捨てだけが原因ではありません。
朝のごみ出しで収集場所に出したごみ袋をカラスが袋を突っついて散乱したり、ごみ箱からあふれた缶やペットボトルが雨などによってどんどん流れたり。街にあふれたごみが風に飛ばされて川や海に流れ、最終的に海洋ごみとなってしまうのです。
日本は国土の4分の3が山で、川の長さが短くて高低差が大きく、さらに年間の降水量も多いので、流れたごみも海へたどり着きやすくなっています。