「第三の賃上げ」人材不足の切り札となるか 会社の福利厚生で実質の手取りを増やして人材確保

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2025の春闘で、中小企業も賃上げできるかどうかが焦点となる中「第三の賃上げ」という新たな取り組みも注目されています。

食事代の補助や住宅手当など福利厚生に注目が集まる

愛知県名古屋市にある牛丼チェーン店です。会社員2人がやってきました。これから遅めのランチです。選んだのは…新発売のどんぶり。支払い金額は…

従業員:
「(商品が)690円なので345円。半額の金額で食べられる」

ランチ代が半額です。これは、会社の福利厚生の1つで「チケットレストラン」という食事補助サービスです。提携している飲食店を利用すると、会社が食事代を半額負担してくれるんです。(月に7000円まで)

会社員:
「半分になるのはだいぶ(恩恵が)でかいです」
「節約できた! という感じ。仕事のモチベーションにもつながる」

食事代の補助や住宅の手当てなどで従業員の実質の手取りを増やす取り組みがいま注目されています。「第三の賃上げ」です。その「第三の賃上げ」を愛知で推し進めようと、福利厚生のサービスを提供する事業者らが会見を開きました。

エデンレッドジャパン 天野総太郎社長:
「日本の製造業の中心地として、中小企業の数が非常に多いことで知られる愛知県を舞台に第三の賃上げ『愛知アクション』を実施することにいたしました」

愛知県は2020年以降人口が流出

なぜ愛知で「第三の賃上げ」を訴えるのでしょうか? グラフは愛知県に転入してきた人から転出した人を引いた数です。2016年以降は右肩下がりで、コロナ禍の2020年以降は人口が流出しています。一方で大阪府、福岡県は転入超過が続いています。

つまり、モノづくりを支えている愛知県から人材が流出しています。しかし、体力がない中小企業は容易に賃上げできません。そこで期待されているのが、会社の福利厚生を厚くする「第三の賃上げ」です。

エデンレッドジャパン 天野総太郎社長:
「第三の賃上げが、働くすべての人が暮らしやすさを実感できる賃上げの1つの手段であると皆さんに少しでも伝わることを願っております」

福利厚生の充実は中小企業の採用にもメリット

2024年4月から先ほどの「チケットレストラン」を導入した不動産会社のスマーチです。220人の従業員を抱えています。導入のメリットは…

スマーチ 鳥居儀彰代表取締役:
「早期に辞められないようにするためというところと、中小企業で知られていない会社なので採用する際の広報として福利厚生が使えるかなと思います」

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