「リストカットの痕を消したい」患者に寄り添い傷と心を癒す治療法 カギは再生医療企業が開発した培養表皮
今回の治療では、まず皮膚の表面を薄く削り、その皮膚をメッシュ状にして戻すことで土台をつくります。その上から培養表皮を重ねると、皮膚とシートがなじんでいきます。
きずときずあとのクリニック豊洲院が行った試験的な治療では、半年ほどで傷痕に変化が。これまでのレーザーによる治療などよりも傷痕が改善しました。
加藤さんも、手術の1カ月ほど前に腕の皮膚を切り取り、自分用の培養表皮をつくっていました。
そして手術は1時間ほどで終了。シートが完全にくっつくまでは、ギプスで固定します。今年の夏ごろには、リストカットの痕は完全に見えなくなるといいます。
きずときずあとのクリニック豊洲院
村松英之院長:
「腕を出せるように頑張っていきましょうね」
培養表皮を使った傷痕治療は保険適用ではないため、一般的には160万円ほどかかりますが、きずときずあとのクリニック豊洲院ではこれまで10人以上の患者を培養表皮を使って治療しました。
患者:
「すっきりしました。自分の中で引っかかっていたところではあるので、やっとお別れできたかなという感じです」
村松院長:
「皆さん『気持ちが楽になった』と言ってくれるんです。これからも培養表皮は患者の生活を良くすると思います」
ジャパン・ティッシュエンジニアリング
畠賢一郎社長:
「疾患の治療だけではなく、心のケアにつながります。これから先の世代の医療が新しく構築できるといいなと思います」
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