「リストカットの痕を消したい」患者に寄り添い傷と心を癒す治療法 カギは再生医療企業が開発した培養表皮

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培養表皮を用いた治療法

今回の治療では、まず皮膚の表面を薄く削り、その皮膚をメッシュ状にして戻すことで土台をつくります。その上から培養表皮を重ねると、皮膚とシートがなじんでいきます。

手術前から手術後7カ月の画像(きずときずあとクリニック豊洲院提供)

きずときずあとのクリニック豊洲院が行った試験的な治療では、半年ほどで傷痕に変化が。これまでのレーザーによる治療などよりも傷痕が改善しました。

加藤さんも、手術の1カ月ほど前に腕の皮膚を切り取り、自分用の培養表皮をつくっていました。

シートが完全にくっつくまでは、ギプスで固定

そして手術は1時間ほどで終了。シートが完全にくっつくまでは、ギプスで固定します。今年の夏ごろには、リストカットの痕は完全に見えなくなるといいます。

きずときずあとのクリニック豊洲院
村松英之院長:
「腕を出せるように頑張っていきましょうね」

培養表皮を使った傷痕治療は保険適用ではないため、一般的には160万円ほどかかりますが、きずときずあとのクリニック豊洲院ではこれまで10人以上の患者を培養表皮を使って治療しました。

「やっと“お別れ”できた」

患者:
「すっきりしました。自分の中で引っかかっていたところではあるので、やっとお別れできたかなという感じです」

きずときずあとのクリニック豊洲院 村松英之院長

村松院長:
「皆さん『気持ちが楽になった』と言ってくれるんです。これからも培養表皮は患者の生活を良くすると思います」

ジャパン・ティッシュエンジニアリング 畠賢一郎社長

ジャパン・ティッシュエンジニアリング
畠賢一郎社長:
「疾患の治療だけではなく、心のケアにつながります。これから先の世代の医療が新しく構築できるといいなと思います」

●あいちこころほっとライン365(こころの健康に関する相談)
電話番号:052-951-2881
受付時間:毎日 午前9時~午後8時30分

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