民意はどこに 新アリーナ建設計画反対の市長に「待った」をかけた市議会 その先には「提訴」も

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豊橋市の新アリーナ建設計画をめぐり、豊橋市議会は市長の建設契約解除に制限をかける条例改正案を再び可決しました。

長坂尚登市長:
「議決は議会の権限を越えるものと認めます」
本多洋之市議:
「議会によるチェック機能の強化は時代の要請であると考えている」

新アリーナ建設反対の豊橋市の長坂市長と、建設推進派が多数を占める豊橋市議会が対立を続けています。

市長は“拒否権”「再議」を発動 しかし議会は条例を再可決… 

長坂市長は2024年11月、新アリーナの整備運営事業者に対し、契約解除を申し入れました。これに対し、議会側は「契約の解除には議会の承認が必要だ」とする条例改正案を提出し、2024年12月に可決しました。

そこで長坂市長が出した一手は「再議」。再議は市長の“拒否権”とも言われていて、議会に採決のやり直しを求める手段です。そして29日の市議会、再び条例案について市議会で審議されました。結果は…

豊橋市議会 議長:
「起立多数であります。よって本件は先の議決のとおり決せられました」

契約の解除には、議会の議決が必要となりました。これに対して、長坂市長は…

長坂尚市長:
「議決をいただいたばかりなので、どのように対応するかということも慎重に検討
していきたい」

市長VS市議会 対立の先には「提訴」も 

愛知県知事に審査を求め、決着がつかなければ提訴も可能

新アリーナの建設問題について取材している山内祐奈記者に話を聞きました。

ーーー今回、条例改正案が再可決したことで議会側は市長の契約解除の動きを止められたのでしょうか?

「いえ、まだそうは言いきれません。市長側は、再議の議決内容に異議があれば『所属する都道府県(=愛知県)に審査を求める』ことができます。そうなると、今度は、愛知県知事が、市長側の訴えを棄却するのか、または逆に市長側の主張を認めて議決の取り消しするのかを判断します。ただ、この知事の判断にも、異議があれば、市長側、議会側ともに『提訴』することもできます」

ーーー裁判までいくと、だいぶ長引きますね

「そうなんです。この不服を申し立てている期間(約150日間)は、改正条例は公布されません。そこで市長がこの期間に民間事業者と契約解除の合意形成を行い実際に契約が解除されれば議会に諮る必要はなくなります」

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