「人型ロボットによる注意喚起で交通事故防止に期待」 名古屋大学がシャープなどと共同で実証実験

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シャープの人型ロボット(ロボホン)

高齢者が運転する自動車事故の増加が深刻な社会問題となる中、名古屋大学などが開発を進めている「ドライバーエージェントシステムを搭載した人型ロボット」の実証実験が1月23日、大阪府で行われました。

この実証実験は、主に高齢者が運転する自動車の事故を防ぐことを目的に、運転中に音声で注意を呼び掛ける「ドライバーエージェントシステムを搭載した人型ロボット」の効果を検証するため、名古屋大学やシャープ、住友商事などが共同で行いました。

「ドライバーエージェントシステム」は、法定速度を超過したり、一時停止がある交差点に近づいたりすると、ドライバーに音声で注意を促すシステムで、2016年から名古屋大学が開発を進めています。

1月23日の実証実験には、65歳以上の高齢ドライバー6人が参加し、大阪府八尾市の公道を走行しました。

「人型ロボット」が注意喚起をして事故を防ぐ

名古屋大学未来社会創造機構 田中貴紘特任教授

実験では「高齢ドライバー1人で運転」「ドライバーエージェントシステムを搭載した人型ロボットを乗せて運転」「自動車教習所の指導員が同乗して運転」の3つのケースをそれぞれ10分間ずつ運転し、「どのケースが最も安全に運転できていたか」などを検証しました。

システムの開発を進める名古屋大学・未来社会創造機構の田中貴紘特任教授によると、一般的なカーナビなどが注意喚起をする場合に比べ、「ドライバーエージェントシステムを搭載した人型ロボット」が注意喚起をする場合の方が、アドバイスの受容性が高まることが期待されているということです。

実証実験は、2025年5月末まで全国の公道で行われる予定で、名古屋大学などは「ドライバーエージェントシステムを搭載した人型ロボット」を2027年3月末までに商用化したいとしています。

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